東海道・山陽新幹線「ドクターイエロー」引退へ 東海は来年1月、西日本は27年以降

姫路市内を走るドクターイエロー=2014年12月

 JR東海とJR西日本は13日、東海道・山陽新幹線の線路や架線などを検査する黄色い新幹線「ドクターイエロー」の運行を終えると発表した。老朽化が理由で、東海が保有する車両は2025年1月、西日本の車両は27年以降に引退する。その後の検査は、東海が同年に導入する検査機能を備えた最新営業車両「N700S」で行う方針。

 ドクターイエローは運行時刻が非公表で「見ると幸せになる」と言われている。

 東海道新幹線が開業した1964年に運行を開始。現在は「700系」をベースに東海が01年、西日本が05年から保有する計2編成(各7両)が走っている。

 約10日に1度、東京-博多間を2日間かけて往復。特殊な台車と多くのセンサーで線路や架線の異常やゆがみ、摩耗状況などを測定し、走行時の揺れや衝撃のデータを記録して安全で安定した輸送を支えてきた。

 引退に合わせ、東海は車両基地での撮影会や体験乗車イベントの開催、記念グッズの販売などを予定している。(大島光貴)

© 株式会社神戸新聞社