無傷の4連勝 安定感誇るソフトバンク大関友久が2試合連続で5回降板の理由 倉野投手コーチ「本来の調子からするとマックスではない」

力投する先発の大関(撮影・西田忠信)

◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク6―3ヤクルト(13日、みずほペイペイドーム)

ソフトバンクの大関友久が5回2失点で4勝目を挙げた。今季9試合で負けなしの防御率2・08と抜群の安定感を誇っている。

4回に山田哲人に同点の2ラン被弾。今季の交流戦3試合目で初失点だった。5回を投げ終え、84球と余力はあったが、首脳陣は継投策を選んだ。

小久保裕紀監督は「3打席目の(2安打されていた)サンタナにはもう投げ出せる予定はなかった」と説明した。倉野信次投手コーチは「3巡目に入ると、合わされる率が高くなるという判断ですね。まだ大関の本来の調子からするとマックスではないので。そう考えると、継投に入った方が勝つ確率が高いと判断しました。本人の余力はあったけど、状態的に判断しました」と話した。

交流戦の大関は5月29日の巨人戦(東京ドーム)は7回無失点で勝ち負けつかず。6月5日の中日戦(バンテリンドーム)は5回無失点で白星。ただ、こちらも余力が残る73球で降板した。首脳陣は本調子ではないと判断しており、早めの継投策を選んでいる。

倉野コーチは「100パーセントでなくても試合をつくる技術は成長した部分だと思う。本来の球の切れじゃなくても抑えられる技術と精神力がついている。調子がいい時じゃないと抑えられないピッチャーは1軍に定着できない。状態が良くない中でどうやって勝ちに結びつけていくかという点では大関の力はいいものを持っている」と評価した。この先、調子が上がっていけば、長いイニングも期待できそうだ。

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