氷見高生「レンタル部屋」構想 来春開設へ資金集めに奔走 「楽しい場作りたい」

レンタルルームの開設に向けて地元企業に協力を呼び掛ける氷見高生

  ●企画書作成、企業回り

 氷見高生が氷見市伊勢大町のコミュニティースペース「ひみりべ。」で来春のレンタルルーム開設を目指して活動している。若者が集う場が少ない氷見に楽しい場所を作り、地元に愛着を持ってもらおうと思ったのが発端となった。生徒は自ら企画書を作成し、市内の企業を回って資金集めに奔走している。

 映画やライブ鑑賞、ゲーム、勉強会などで利用できるレンタルルームの開設を目指しているのは、氷見高普通科3年の山崎あかりさん(17)、山下美紀さん(17)、田中芽依さん(17)らのグループだ。

 昨年末に「ひみりべ。」で開かれた金大生とのまちづくりを考えるワークショップに参加し、少子高齢化が進む氷見で若者が好きになれるまちを目指してレンタルルーム構想を考えた。

 その後、木造2階建ての「ひみりべ。」の2階を使って実際にレンタルルームを開設する思いを募らせ、今春から自主的な校外活動を始めた。

 生徒は活動の理念や目標、目的、効果、計画などを明記した企画書を作り、改装費用を捻出するため3月中旬から市内企業へ協賛金集めを続けている。既に30社を回り、目標の150万円のうち現時点で20万円が集まった。今後はクラウドファンディングも予定する。

 生徒の自由な発想でつくる活動はフランス語で「自由」を意味する「リベルテ」にちなんで「リベルテプロジェクト」と銘打ち、紙飛行機をモチーフにしたロゴも作った。紙飛行機は落ちてもまた拾って飛ばすことができることから、例え失敗してもより良く改善して次の世代に活動を続ける思いが込められている。

 レンタルルームの開設で氷見で楽しむ若者が増え、地元の店を利用する機会の創出による地域経済の活性化や地元に愛着を持つ若者の意識醸成、市外から来訪増加などの効果を見込む。

 氷見が大好きというグループは「まずは無事開設することが一番。自由な空間を大事にしたい」「若者にレンタルルームを使ってもらい、その過程で氷見の良さを知ってもらい、氷見で過ごしたい、暮らしたいと思ってほしい」と話した。

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