【都知事選】〝AIゆりこ〟で話題づくりの小池百合子氏 自民党ステルス支援と「別動隊」の関係

小池百合子氏「別動隊」と自民の関係は…

小池百合子東京都知事がさっそく都知事選(20日告示、7月7日投開票)に向け始動した。13日には1年半ぶりにX(旧ツイッター)を更新。AIゆりこを発表した。

小池氏は「AIゆりこによる〝AI YURIKO NEWS〟をお届けします。今回のトピックは#所得制限撤廃です」と動画を公開。ニュース番組風にスタートし、生成AIによって作り出された緑のスーツを着たAIゆりこがキャスターとなって、都政の取り組みを伝えるという内容になっている。パッと見は小池氏だが、やはり話し方は若干カタコトなところがあり、AIであることを感じさせるものだった。

AIゆりこには賛否が寄せられているが、それ以上に批判を浴びているのが自民党によるステルス支援疑惑だ。裏金問題ですっかり人気のなくなった自民党は確認団体を通して小池氏を支援するとささやかれている。これが「姑息」「わかりにくい」と指摘されているのだ。

実際に小池氏は政治団体「東京をもっと!よくする会」を設立。これを政党に準じた選挙活動ができる確認団体として届け出るという。

もっとも、自民によるステルス支援という見方に首をかしげるのは都民ファーストの会関係者だ。「確認団体のトップは小池氏が以前からお世話になっている後援会の女性で、後援会をベースにして作っています。確認団体を作るのは選挙なら作るのが当たり前という選挙制度になっているからで、自民党がステルス支援するために特別に作るというものではありませんし、自民党が作るものでもありません」

確認団体は選挙期間中に政治活動を行うことができる。選対事務所という本体に対して、別動隊として行動することになる。「別動隊ですが選対事務所とほぼイコールでもある。確認団体の中身は支援者ですからね。別に隠れていないからステルス支援というのは変なんですよ」(同)

堂々と推薦を受ければいいという指摘もあるが、「2016年の都知事選も20年も小池氏は完全無所属です。20年は都民ファも推薦を出していないし、今回も出さない」(同)と、推薦を求めないのは今回だけの話ではないという。

いずれにせよ自民党の不人気ぶりが選挙の行方を左右しかねない状況だ。

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