サツキ「奥州白雪姫」新品種に認定 千葉善吾さん50年の集大成

13年ほどかけて育て、品種登録された「奥州白雪姫」を見つめる千葉善吾さん

 奥州市水沢の千葉善吾さん(80)が育てたサツキ「奥州白雪姫」が、日本皐月(さつき)協会(東京)の2024年度品種登録審査会で新品種として認定された。千葉さんが交配し、22年に品種登録された「奥州羽衣(はごろも)」の枝変わり。50年にわたる栽培の集大成が花開いた。

 13年ほどかけて育て上げた奥州白雪姫。長年の努力が実を結び、登録を成し遂げた。美しく咲く真っ白い花々の中に、赤色が数輪。「雪のような純白の中に咲く赤い花がお姫様のよう」と感じ、名付けた。

 枝変わりは突然変異の一つで、植物の一部分が他と違った性質になる。奥州羽衣は、08年に品種登録された「奥州の輝(かがやき)」と「煌陽(こうよう)」を交配した品種。白を主体とした花びらに赤い線が浮かぶが、千葉さんは十数年前に純白の花びらを見付けた。白い花が咲くことは珍しく、同様の花を増やそうと挿し木して育ててきた。

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