「トランプは小さすぎる」の商標登録認めず、米最高裁が一転棄却

Andrew Chung

[13日 ロイター] - 米連邦最高裁判所は13日、トランプ前大統領をやゆするフレーズ「Trump Too Small(トランプは小さすぎる)」の商標登録が認められないのは言論の自由の侵害に当たると主張したカリフォルニア州の弁護士の訴えを退けた。

弁護士のスティーブ・エルスター氏は2018年、Tシャツのプリントに使用するため商標登録申請したが、米特許商標庁に却下されたことから提訴。高裁は主張を認めたが、最高裁が判断を覆した。

このフレーズは2016年の共和党大統領候補者討論会でのトランプ氏とルビオ上院議員とのやり取りを基にしたもの。トランプ氏は自身の発言に反論したルビオ氏に手が小さいと切り返し、「もし手が小さいなら他の何かも小さいに違いない」と侮辱した。

連邦商標法では存命の個人名を本人の書面による同意なしに使用する商標登録を禁じているが、裁判では公人への批判に対する言論の自由の保護が特許商標庁の懸念を上回るかどうかが争点になった。

政府側は言論の自由を違法に抑圧するものではないと主張。エルスター氏は、著名人が自身の肯定的なメッセージを商標登録することを認める一方で、批判する内容の登録を禁じることは見解差別だと訴えていた。

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