神戸ポートタワー リニューアル49日目で達成、来場10万人目のお客様は0歳の女の子!

来場10万人目のお客様は11か月の竹内柚葉ちゃん ママに抱っこされて驚きの表情<2024年6月13日 14時56分 神戸・メリケンパーク>

4月26日にリニューアルオープンしたみなと神戸のランドマーク「神戸ポートタワー」(神戸市中央区)の入場者が13日、オープンから49日で10万人を突破した。

【写真】夜に映える! 神戸ポートタワー

10万人目の来場者は0歳(11か月)の女の子。神戸市中央区の竹内祐太さん(37)と由莉さん(28)の長女・柚葉ちゃん。同日午後2時40分、祐太さんに抱かれて親子3人で入場ゲートをくぐったところで知らされ驚いた表情。

5階の展望フロアで記念セレモニーが開かれ、ポートタワーを運営する神戸の生活雑貨通信販売大手「フェリシモ」(神戸市中央区)のオリジナルで、ポートタワーをあしらった切り絵のタペストリーなどの記念グッズが送られた。

祐太さんと由莉さんは、4年前の結婚直後に福岡から神戸に。リニューアル前のポートタワーを2人で訪れたことがあった。この日、たまたまメリケンパークへ散歩に出かけたついでに立ち寄ったという。「一緒に楽しめる場所はないかと思っていました。リニューアルされたポートタワーに興味もあり、昨年(2023年)8月に生まれた娘を連れて3人で来ることができて感慨深く思っていたら、10万人目と聞いて光栄です。リニューアル工事もあり、ずっと外から見るだけだったので、展望フロアから見る神戸の海と山は最高です」と話した。

神戸ポートタワーは1963(昭和38)年開業。観光スポットとして人気を集め、神戸の風景に欠かせない存在に。しかし、新型コロナウイルス感染拡大前の2019(令和元)年の来場者数は約33万人。客足を伸ばすことが大きな課題となっていた。

運営母体の「神戸ウォーターフロント開発機構」(神戸市)は今回のリニューアルで、2019年の約2倍にあたる年間60万人の集客を目指している。

フェリシモの神戸ポートタワー事業本部長・小池弘之統括ディレクターは当初、10万人達成は6月末ごろと予想していた。しかし、それより半月近く早い達成に「年間目標は、ひとまず45万人を目指しているが、現実味を帯びてきた」と笑顔で話した。

開業翌年、東京オリンピックが開催された1964(昭和39)年の入場者数は約91万人とされているが、当時の状況は現在と異なり、タワーに上って降りるだけという要素が強く、単純比較ができないという。

リニューアル後、展望フロア・屋上デッキへの入場は日時指定のチケットが必要となったが、今年5月の大型連休期間中だけで約2万人が訪れている。

こうした背景には午後11時までの営業時間の延長や、65歳以上のシニア世代、障がい者に向けた特別チケットをはじめ、年間パスポートなどバリエーションある料金体系のほか、神戸のランドマークとしての復権を狙い、地上約100メートル付近の屋上に新設した展望デッキ「Brilliance Teara」の新設やレストラン、カフェのなど、来場者を飽きさせない工夫が功を奏したとみている。

「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」が開催された5月17~25日には、各国選手団も訪れたことも10万人達成をアシストした。

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神戸市の久元喜造市長はこの日、神戸市役所での定例会見でポートタワー来場者10万人突破について触れ、「ひと月に換算すると3万人。(来場者の数は、リニューアル前の)約3倍になった。いろんな要因があると思うが、リニューアルされ関心が高かったということと、夜11時までの営業延長によって”ナイトタイムエコノミー”の活性化にも間違いなくつながっている」と述べた。

そして、「これから神戸のウォーターフロントは大きな賑わいが生まれる。来年は(神戸港新港第2突堤の多目的アリーナ)『ジーライオンアリーナ』もできて、昼と夜の風景が変わる。さらに旧居留地のライトアップも進み、旧居留地とウォーターフロント一帯が変わり、大きな賑わいを生み出すだろう。それに向けて幸先の良いスタートだ」と語った。

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