ナダル、パリ五輪に照準合わせてウィンブルドン欠場「クレーコートでプレーし続けることがベスト」

ナダル、パリ五輪に照準を合わせてウィンブルドンを欠場

今季限りでの現役引退を示唆している元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク264位)は6月13日、自身のSNSを更新し、ローラン・ギャロスで行われるパリ五輪に照準を合わせるため、7月1日に開幕する今年3つ目のグランドスラム、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)を欠場すると発表した。

今月3日に38歳の誕生日を迎えたナダルは、これまで22度のグランドスラム優勝などツアー通算92勝。昨季から度重なる怪我に悩まされ、今季限りでの引退を示唆している。

史上最多14度のタイトルを獲得し、パリ五輪と同じ会場で行われる「全仏オープン」(フランス・パリ)では、1回戦で準優勝したアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同4位)にストレートで敗戦。19度目の出場で初めて初戦敗退となった。

現在でこそランキングを落としているナダルだが、怪我による長期離脱でプロテクトランキング9位とオリンピックの出場圏内。昨日には、スペインテニス連盟からパリ五輪の出場権を手にしたと発表されるとともに、今年の「全仏オープン」を制したカルロス・アルカラス(同2位)とのダブルスが実現することも明らかにされた。

かねてよりオリンピックを目標としてきたナダルは、SNSを通じて「この目標を叶えるには、サーフェスを変えずにこのままクレーコートでプレーし続けることが僕の身体にとってベストだと考えている」とウィンブルドンの欠場を発表。

全仏オープン1回戦敗退後に、「健康で万全の状態で到着できるよう、適切な方法で準備する必要がある。まったく違うサーフェスに移行して、すぐにクレーに戻ってくるのは賢い選択だとは思えない」と語っていた通り、短期間で異なるサーフェスに調整することはできないとした。

また、7月27日開幕のパリ五輪のため、15日にスタートする「ノルディア・オープン」(スウェーデン・バスタッド/ATP250)に出場を予定。同大会には、イタリア人選手として初めて世界ランク1位となったヤニック・シナーやアンドレイ・ルブレフ(同6位)、キャスパー・ルード(ノルウェー/同7位)らトップ10も出場選手リストに名を連ねている。

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