アドビ、生成AI機能「Acrobat AI Assistant」の日本語版開発を発表

アドビは、Adobe Acrobatの生成AI機能「Acrobat AI Assistant」の日本語版を開発中であることを発表した(提供開始時期や価格については未定)。

「Acrobat AI Assistant」について

Acrobat AI Assistantは、Acrobat ReaderとAcrobat のワークフローに深く統合された、生成AIベースの対話型エンジン。複数または長文のドキュメントから要約やインサイトを生成、ユーザーからの質問の回答を通じて、利用目的(電子メール、レポート、プレゼンテーション等)に応じた文章の共有を図る。

Acrobat AI Assistantは、アドビの人工知能と機械学習モデルを活用することで、PDFの構造と内容を独自に理解し、サードパーティ大規模言語モデル(LLM)のテクノロジーを補完している。なお、アドビのAI倫理プロセスに基づき、サードパーティのLLMがアドビの顧客データに関するトレーニングを行うことを禁止している。このため、Adobe Acrobat内の文書の内容がサードパーティLLMに学習されることはない。また、アドビのカスタマイズしたアトリビューションエンジンによって、情報の引用元を生成し、情報の出どころを明確にする。

Acrobat AI Assistant日本語版では、日本語のユーザーインターフェースで日本語の文書を読み込むことができる。

「Acrobat AI Assistant (英語版)」の機能例

  • Generative summary

PDFの内容を解析してAIが要約するもので、全体要約、セクションごとの要約をすることができる。PDF内にある情報のみを要約するため、生成AIで発生するハルシネーションなど信頼性の低い情報の提示は行わない。

  • AI Assistant

読み手がPDF内の情報を効率的に理解しやすくする質問をAIが作成し、その質問をクリックすることで回答を確認できる。また、自身で質問を作成して回答を得ることもできる。回答にはPDF内の情報の引用元が表示される。

サマリーした内容や質問と回答は、電子メールやプレゼンテーションといった利用目的に合わせて書式をフォーマットし、コピー&ペーストして活用することができる。

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