まさか…帰宅した男性驚き「先ほど見かけた人、行方不明者だった」 防災無線で「迷い人の特徴」が放送され気付く 急いで見かけた場所へ戻り、周辺を捜して行方不明者を保護「大変なことになったら悔いが残る」

井内慶一署長(右)から感謝状を受け取った常木貞雄さん=児玉署

 埼玉県警児玉署は10日、迷い人を発見して保護したとして、神川町在住の農業常木貞雄さん(72)に感謝状を贈呈した。

 同署によると、5月5日午後4時ごろ、本庄市在住の80代男性の行方不明に関する防災無線を自宅で聞いた際、外出中に目撃した男性の特徴と類似していることに気付いた。目撃場所付近を捜索し、男性を発見して声をかけたところ、「道が分からなくなった」などと話したことから、110番。お茶を提供するなどして、警察官が到着するまで保護した。

 同署の井内慶一署長から感謝状を受け取った常木さんは「見過ごして大変なことになったら悔いが残ると思った。困っている人に手を差し伸べるのは当たり前のことで、感謝状をもらって恐縮している」と語った。井内署長は「地域ぐるみで高齢者を見守っていることが根付いている証。心強い限りで、非常に感謝している」と話していた。

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