あなたが好きな“リョウコ”の歌は?

「芸能人で“りょうこ”と言えば?」という質問をされたら、誰を思い浮かべますか。芸能界ではさまざまな分野で“りょうこ”の名をもつ人たちが活躍していますが、そのなかから、楽曲を発表している人にスポットを当てて、いくつか挙げていきたいと思います。

まずは、「“りょうこ”と言えば…」のトップ3にランクインすること間違いなしの女優・広末涼子。当初はアイドルとして圧倒的な人気を博し、1997年に竹内まりやプロデュースによるシングル「MajiでKoiする5秒前」で歌手デビュー。同曲は、令和を生きる若い人たちには「?」マークがつきそうな、NTTドコモ「ポケベル」のCMソングとしても話題となりました。続く、岡本真夜プロデュースの2ndシングル「大スキ!」はオリコン1位を獲得。「とっても とっても……大スキよ!」のフレーズもインパクトがありました。竹内、岡本をはじめ、原由子、広瀬香美、椎名林檎など豪華作家陣の楽曲も少なくなく、それらは『RH Singles&...~edition de luxe~』などのベスト・アルバムでも聴くことができます。

ビッグヒットを飛ばしたといえば、篠原涼子もその一人。アイドル・グループの東京パフォーマンスドール(TPD)やその派生ユニットのGOLBIESなどでCDデビューした後、1994年に小室哲哉プロデュースによる“篠原涼子 with t.komuro”名義でのシングル「恋しさと せつなさと 心強さと」を発表すると、ダブルミリオンを記録。勢いのまま日本レコード大賞優秀賞を受賞し、『NHK紅白歌合戦』にも出場しました。その後は「もっと もっと…」「Lady Generation」などのヒットを放ち、2003年の椎名純平 with 篠原涼子名義での「Time of GOLD」以降は、女優業に重心を置いていましたが、2022年に自身が主演を務めたNetflixドラマ『金魚妻』の主題歌「Crazy for you」を“sino R fine”名義で発表すると、続いて、原曲リアレンジ&新録ヴォーカルによるセルフ・カヴァー「恋しさと せつなさと 心強さと 2023」をリリース。同曲はゲーム『ストリートファイター6』の日本イメージソングとして起用され、28年ぶりに『紅白歌合戦』カムバックも果たしました。

ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』での「私、失敗しないので」のセリフで知られる米倉涼子は、2008年に『シカゴ』日本版でミュージカルに初出演すると、2012年には本場ブロードウェイで『シカゴ』主演デビュー。ブロードウェイにおける日本人女優としての快挙を続けるなかで、2019年に同ミュージカルの名曲「ロキシー」が全世界120ヵ国で配信され、世界デビューを果たしています。同曲は『ミュージカル「シカゴ」ニュー・ブロードウェイ・キャスト・レコーディング(ジャパン・スペシャル・エディション)』(写真)の日本盤ボーナス・トラックとして収録されています。

NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』シリーズでヒロイン役を演じて、一躍全国区となった女優の国仲涼子。2003年のNHKドラマ『ちゅらさん2』のテーマ・ソングの「琉球ムーン」で歌手デビュー。翌年にはアルバム『ふるさと』と2ndシングル「めぐり逢えたね」を発表しています。

近年は“ざわわ”と呼ばれたり、女優や声優、タレントとしても活躍しているシンガー・ソングライターの森山良子。1967年にのデビュー曲「この広い野原いっぱい」は、小学校の音楽の教科書やNHK『みんなのうた』に採用され、広く知られるところとなりました。2年後の「禁じられた恋」以降もヒットを放ち、BEGINと共作した「涙そうそう」や日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞した「さとうきび畑」も老若男女に親しまれています。2023年にはソニーミュージック時代の1980~90年代に残したすべての音源が全世界で配信されました。

声優界でも多くの“りょうこ”が健在。『魔法先生ネギま!』の長瀬楓役や『ハヤテのごとく!』の綾崎ハヤテ役、『絶対可憐チルドレン』の野上葵役などで知られる白石涼子は、2006年にシングル「太陽のかけら」でデビュー。同年に『In Bloom』、2009年に『GLITTER』とアルバムを発表しています。『ギャラクシーエンジェル』のミルフィーユ・桜葉役でデビューし、『アマガミ』『魔法少女まどか☆マギカ』『さよなら絶望先生』などに出演している新谷良子は、2003年のミニ・アルバム『ピンクのバンビ』以来、数多くの“バンビポップ”なる音楽作品を発表。『The Great bambi Pop Swindle』『BEST BAMBI BOX』『BEST BAMBI BOX2』とベスト・アルバムも3作リリースしています。

歌といえば、やはり“うたのおねえさん”を忘れてはいけません。NHK『おかあさんといっしょ』の18代目“うたのおねえさん”として人気を集めていたのが、“りょうこおねえさん”ことつのだりょうこ。「おかあさんといっしょ コンサート」で歌を披露するほかにも、2004年に「Sun Smile」、2011年に「こんなにも」とシングルを発表しています。

そのほかにも、女優の坂口良子(近年は坂口杏里の母としての印象が強いですが)は、当初はミス・セブンティーンコンテストで優勝した後、1972年にシングル「あこがれ」で歌手としていち早くデビュー。主演を務めたドラマ『サインはV』の主題歌ほか、アイドル的な人気を集めました。80年代前後には『果実酒』『Silky』とアルバムも発表しています。

競馬のレジェンドジョッキー、武豊の妻の佐野量子は、80年代にアイドルとして活躍。1985年に「ファースト・レター」で歌手デビューし、1991年の「季節の終りに」までシングル17枚を発表しました。それらは『ゴールデン☆ベスト~コンプリート・シングル・コレクション』で聴くことができます。

© 株式会社シーディージャーナル