新潟地震から60年 繰り返される災害・伝える教訓 日頃の備えを【新潟】

新潟地震から60年 小学校で避難訓練

液状化や津波によって新潟市中心部が大きな被害を受けた新潟地震の発生から、16日で60年となります。14日に新潟市の小学校で大きな揺れや津波から命を守るため、地域の住民とともに避難訓練を実施しました。

1964年6月16日に発生した新潟地震。マグニチュード7.5を観測し、県内の死者は13人。大規模な液状化が発生し、新潟市を中心に約2000棟が全壊しました。

■校内放送
「訓練・訓練、大きな地震です。避難の指示があるまで机の下などに身を隠しなさい。」

海や信濃川からも近い、新潟市中央区の関屋小学校。新潟地震が発生したこの時期、毎年、避難訓練を実施しています。入学したばかりの1年生も、しっかりと頭を守って避難。約190人の児童たちは、震度6強の地震が発生したことを想定して、グラウンドに避難します。保護者や近隣住民なども、この訓練に参加しました。
■教師の報告
「報告します。5年2組在籍18、欠席1、現在数17、異常ありません。」

しかしその後…
■無線
「地震に伴い、大津波警報が発令されました。」

新潟市沿岸に大津波警報が発令されたことも想定した、二次避難も訓練。校舎に戻り上の階を目指します。元日の能登半島地震では、約300人が関屋小学校に避難したということです。
■関屋小学校 川又健司校長
「いざという時にしっかりと自分の命を自分で守れるように行動しないといけません。」

参加した地域住民の中には、60年前の震災を経験した人もいます。
■地元住民
「小学校から海側は大丈夫だったが、関屋田町(内陸)側はかなり揺れて液状化になっていた。ぜひみんなで防災の意識を高めていけたらと思って参加した。」

東日本大震災のあとに生まれた世代に対し、地震や津波の恐ろしさを伝えます。
■6年生
「これから避難場所など決めていきたい。」
「地震や津波で住むところがなくなる人もいるので怖い。みんなで協力して避難をしていきたい。」
「能登半島地震のことを頭に入れて、いつ地震が来てもいいように水や食料を備えておきたい。」

新潟市では、地震が発生した16日の午後1時2分に合わせて、緊急速報メールでの情報発信など、全市一斉の対応訓練を実施します。

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