「京都オーディオフェスティバル2024」が盛況のうちに開催

6月8日(土)と9日(日)の2日間、「京都オーディオフェスティバル2024」が開催された。

第1回「京都オーディオフェスティバル2024」に参加したメーカーのスタッフ一同

記念すべき第1回目となった同イベント。現状で京都ではオーディオ専門店が限られており、同地でのこういったオーディオフェア自体も恐らくは初めての試みなのではないだろうか。会場となった「みやこめっせ」は市街地からは少し離れているものの平安神宮をはじめ、京都市京セラ美術館や京都国立近代美術館、ロームシアター京都も隣接するまさに京都の観光スポットの中心にある場所である。

会場となった「みやこめっせ」
エントランス部。広大なワンルームで実施された

「みやこめっせ」自体は常時様々な分野の催しや即売会が行われるため、京都市民に知られている場所ではあるが、今回のようなピュアオーディオのイベントに、どんなお客さんがどれくらい集まるのか? 不安と楽しみのなかでのスタートとなったが、その心配は杞憂で、2日間とも常時満員。非常に多くの多くの方が来場された。

両日ともに大盛況となった会場の様子

「京都オーディオフェスティバル」の会場自体は今回初めての試みということもあり、広大なスペースのワンルームのなかで、アーク・ジョイア、エイ・アンド・エム、タクトシュトック、ディバイン、DSオーディオ、トライオード、ノア(アイウエオ順)といった7つのオーディオメーカー、輸入商社が集結。

試聴会は参加メーカーが取り扱う人気スピーカーによる一斉比較がメイン。Sonus Faber、MoFi、FINK team、EPOS、AUDIO NEC、SPENDOR、GERMAN PHYHIKS、estelon、FRANCO SERBLINの注目モデルが揃う
再生システムはアナログがメイン。VERTERE、MoFi、GOLDNOTE、KLAUDiO等、各社の代表的プレーヤーが揃う。AIR TIGHTのアンプとフォノイコライザーも並ぶ

会場前方にオーディオシステムが組まれ、参加メーカーの主力ブランドの製品がその周りを囲む形。イベントの進行自体は初日の土曜日は山之内 正氏、日曜日は傅 信幸氏のオーディオ評論家が進行を担当し、午前中と午後の2回に分けて、約2時間ずつの講演を実施。各回ごとに再生システムとアンプは固定し、各社の主力スピーカーの比較試聴を両氏の思い入れのある音源の紹介とともに行っていき、終日席を離れずに聴き入っている来場者も多く見られた。

初日の6月8日(土)は山之内 正氏による講演が午前午後の2回開催
ホワイトボードに書かれた当日の試聴ラインナップの一部

山之内氏と傅氏による試聴会以外の時間はフリータイムとなり、来場者のリクエストに合わせてシステムを組んで試聴を楽しむこともできた。

入口付近では金沢のレコードショップ、エスタシオレコーズによる中古レコードの即売会も実施。このレコード販売のスペースは会場の1/3くらいを占めていた。京都市内にはレコード店があるが、金沢からやってきたレコード店ということもあり、京都在住のレコード収集家にとっても貴重な機会であったはず。

金沢から出店したレコードショップ「エスタシオレコーズ」の即売会も大盛況

来場者には入口でアンケートを募り、その結果を少し見させていただいたが、見た感じでは京都の方が80パーセントくらい。そのほかには滋賀県にお住いの方も多かったような気がする。こういった意味でも地元に密着することができ、大成功のイベントになったのではと思った。

パワーアンプもCANOR AUDIO、AIR TIGHT、TRIODE、PILIUM、Burmesterブランドの人気モデルが集結
PILIUMやBurmester、CANOR AUDIOのプリアンプやフォノイコライザーも並ぶ
DSオーディオはミュンヘン・ハイエンドで発表されたばかりの真空管フォノイコライザーを出展。光カートリッジ「DS Master3」はTRANSROTORのプレーヤーで再生

一方で「もっとたくさん部屋があると思った」「他社の製品も聴いてみたい」なども声も多く聞こえた。来年以降の開催にも期待が高まる充実した2日間であった。

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