輪島朝市の甚大な被害受け復刊…1980年出版の絵本『あさいち』のパネル展 石川県立図書館で7/7まで

皆さん、こちらの絵本はご存じでしょうか。これは1980年に出版された「あさいち」という本です。
この本が40年の時を超えて今年復刊しました。

「こうてくだー。あかがれいいらんけ。こもちやぞ」
輪島の朝市に響く売り子の言葉。
これは1980年に出版された「あさいち」という絵本の一節です。
絵本では活気ある朝市の風景が28ページにわたって描かれ地元の人々の表情や言葉が生き生きと表現されています。

「のぶちゃんとこのふねいつもどったが?」
「けさの4じやわいね」

一度は絶版となったこの本。
能登半島地震で輪島の朝市が甚大な被害を受けたことから復興への願いを込めて 今年3月に復刊されました。

現在、金沢市の県立図書館ではより多くの人に見てもらおうと絵本の内容を紹介するパネル展が開かれています。

能登出身の女性:
「能登出身なので言葉がすごく懐かしくて昔読んだ本だったのでうれしくて見に来ました。私たちの時代よりももうちょっと前の言葉になるんですけどばあちゃんの声が聞こえてきそうでうれしいです」

滋賀県出身の大学生:
「地元の人のコミュニティがすごく現れていて冬の冷たい時期の絵本なんですけど絵から温かみを感じて素敵だなって思いました」

県立図書館 利用推進課 空良寛課長:
「来館者みんなが通る場所なんですけど多くの方が足を止めてじっくり見ていっています。県内外から来る多くの皆さんに見ていただきたいと思います」

このパネル展は7月7日まで開かれています。

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