遠藤葛原線 一部来年度に供用開始 第1工区約700m、全線は未定 藤沢市

2025年度内に供用開始する葛原第1工区(市提供)

藤沢市西北部の「新産業の森」と「健康と文化の森」の両地区を結ぶ幹線道路「遠藤葛原線」の葛原第1工区約0・7Kmが2025年度に供用開始される。将来的には相鉄いずみの線新駅から幅員18m・延長約3Kmの道路が完成する予定で、北部の交通ネットワークの発展に期待がかかる。市は今後、残り区間の都市計画決定に向けて手続きを進めていく。

新産業の森―健康と文化の森間

市は2009年度に御所見まちづくり推進協議会での説明を経て、12年度に葛原第1工区の道路認定と区画を決定。13年度から用地取得と補償業務に着手し、21年度から整備工事を行ってきた。

6月市議会補正予算案には、同路線の都市計画手続きに向けた葛原第2工区(約0・8Km)と遠藤工区(約1・7Km)の測量費として約2900万円を計上。26年度の都市計画決定を目指し、事業計画や用地取得に移行していく方針だ。

現状、全線の開通時期は未定だが、実現すれば辻堂駅北口から綾瀬インターチェンジ(IC)までがつながる南北の重要幹線道路となる。市西北部総合事務所では「事業性を確保するため、西北部2地区で進むまちづくりと同時進行で進めていく」と展望を述べた。

まちづくり現状は

市北部一帯にまたがる新産業の森(約110ha)は地域経済の活性化と雇用創出を図るため、4区画に分け、段階的な基盤整備を進めている。現在整備が完了した北部地区(約23・3ha)には製造業を中心に11社が操業。第2地区(約8・4ha)も製造系の企業誘致が決まっているという。

健康と文化の森は慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスを中心として産学公の連携による産業創出や研究機能などを誘導した都市基盤の整備を目指す。3月末に、市街化区域への編入と土地区画整理組合の県認可がおり、今後、仮換地の手続きを進め、25年度内の仮換地指定を目指すという。

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