三春の丘まちづくり協議会 国交省が表彰 地域防災活動に尽力 横浜市中区・横浜市西区・横浜市南区

イベントで楽しく防災を学ぶ取り組みも=同協議提供

「三春の丘まちづくり協議会」=南区三春台=はこのほど、魅力のある取り組みで地域に功績を残した個人・団体を表彰する「まちづくりアワード」を受賞した。国土交通省が創設した賞で、災害に強いまちづくりへの取り組みが評価された。

三春台は高低差のある高台に住宅が密集しており、道幅も狭い。地震や火事が発生した際の避難経路の確保など、防災上の課題が多い地域だ。こうした課題に対応するため2008年、三春台町内会と三春台東町内会が連携して、同協議会を結成。現在は役員11人で活動する。

これまで、公園などへのかまどベンチの設置や防災倉庫の整備、細い道の拡張工事の提案などを行ってきた。また、毎月勉強会を開催し、町の歴史や防災について話し合っている。こうした情報は、不定期で地域住民に発信している。

市やNPOと連携

昨年11月、「復興まちづくり訓練」を市職員らと実施。地域を歩きながら被災したときのまちの状況を想像し、その後、どう復興していくかを地元の人々と地図を広げて話し合った。

また、今年3月には防災NPOと連携し「イザ!カエルキャラバン!in三春台」を開催。災害時の対応方法などをゲームを通して楽しみながら学んだ。地元住民や大学生らもスタッフとして参加し、親子約300人が訪れた。同イベントは全国で展開しており、市での開催は初。

同協議会の蒲原大輔会長は、「三春台は横のつながりのある地域。イベントや広報によって、役員だけでなく地域の人々に広げたい」と話す。今後は、消火訓練やかまどベンチを使ったイベントなどにも取り組んでいきたいという。

なお、同賞は今年度全国14団体が受賞。昨年度は中区の「住みよいまち・本郷町3丁目地区協議会」が表彰された。

同協議会の蒲原会長

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