中国江西省のトキ基地、初の自然ふ化に成功

中国江西省のトキ基地、初の自然ふ化に成功

 【新華社南昌6月14日】中国江西省鷹潭市の竜虎山風景区にあるトキ個体群再建基地でこのほど、トキの卵が産卵から20日余りを経て自然ふ化し、待望の赤ちゃんが殻を破って誕生した。同基地でのトキの自然ふ化成功は初めて。

 トキは中国の国家1級重点保護動物で「東洋の宝石」と呼ばれ、毎年3~6月に繁殖期を迎える。江西省はかつてトキの重要な分布地だった。文献によると、明清時代には「紅鶴」と呼ばれ、当時の広信府(現在の上饒市)から袁州府(現在の新余市と萍郷市)にかけての一帯に広く分布していた。個体群再建が進められている竜虎山地域はちょうどその中心地帯に当たる。

 同基地は昨年12月に陝西省の漢中トキ国家級自然保護区からトキ8羽を迎え入れ、野生化放鳥試験を開始。トキたちは竜虎山の気候や環境、食べ物に適応し、個体群は良好な状態を保っている。(記者/程迪、余剛)

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