南ア与党、白人主体野党と連立合意 30年間の単独政権終幕

[ケープタウン(南アフリカ) 14日 ロイター] - 5月の南アフリカ総選挙(下院、定数400)で与党アフリカ民族会議(ANC)が過半数割れとなったことを受け、ANCと白人主体で経済界寄りの民主同盟(DA)は14日、連立政権を組むことで合意した。

DAのスティーンヘイゼン党首はテレビ演説で「今日からDAは団結と協力の精神で南アフリカを共に統治する」と述べた。

インカタ自由党(IFP)と右派の愛国同盟(PA)の2つの小政党も連立政権に参加する。

下院本会議が14日に招集され、議長、副議長、大統領を選出する。ANC党首のラマポーザ大統領は、連立政権協定に参加する他の政党の支持を得て、再選を果たす見込みだ。DAの関係者によると、DAは副議長ポストを獲得する見通し。

DAの連立政権入りは、アパルトヘイト(人種隔離)を撤廃に導いた故マンデラ氏が率いたANCが1994年に選挙に勝利した後、30年にわたって過半数を占めていた体制からの大きな転換点となる。南アフリカは今もアパルトヘイト体制の負の遺産を抱えている。

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