小林夢果 初Vへぶっ飛ばし首位発進 師匠ジャンボ譲りの飛距離で4つのパー5全てバーディー

 氷のうを頭に乗せ、笑顔を見せる小林夢果

 「女子ゴルフ・ニチレイ・レディース・第1日」(14日、袖ケ浦CC新袖C=パー72)

 ツアー初Vを目指す小林夢果(20)=ヨコハマタイヤジャパン=が、7バーディー、1ボギーの66をマーク。通算6アンダーで桑木志帆と並び、5月のリゾートトラスト・レディース以来、今季3度目の首位発進を果たした。ジャンボアカデミー生で、師匠・尾崎将司の元で腕を磨くプロ3年目。武器の飛距離を生かし、四つのパー5全てでバーディーを奪った。2週連続優勝を狙う大里桃子と竹田麗央が1打差の3位。パリ五輪代表入りへの世界ランキング上昇を狙う山下美夢有は14位。

 師匠譲りのど派手な飛ばしっぷりで、豪快にコースを攻略した。ジャンボ門下生の小林夢が、四つのパー5を完全攻略し、今季3度目の首位発進。「ショットがついてくれて、気持ち良く上がることができた」と初夏の炎天下に負けない明るい笑顔を見せた。

 今季ここまで平均飛距離ツアー4位の飛ばし屋。ドライバーを持てば、バーディーの期待が高まる。インから出て最初のパー5の10番は、グリーン左奥からのアプローチがピンに直撃し、幸先良く“お先”のバーディーを決めると、18番は楽々2オン2パット。コース最長545ヤードの7番は、ティーショットの計測飛距離が307ヤードとぶっ飛ばし、「18番と7番はかなり飛んでいた」と自賛した。

 尾崎将司も常々、「あいつは運動神経が良い」と目を見張る逸材だ。以前はドロー一辺倒だった球筋も、セカンドショット以降はフェードという珍しいスタイルを確立し、ステップアップツアー初優勝の昨季から急成長。「アイアン(だけ)フェードはいないから、そのままで成長していけ」という師匠の教えを守り、安定感も増した。

 身に着けるものも新しくして、やる気もみなぎる。耳に光るピアスは、この日の朝に届いたばかりで人気ブランド「スタージュエリー」の一品。「朝からテンションが高かった」とラウンドの原動力にもなった。

 キャディーバッグも新調。以前使用していたものにも刻んでいた『夢』という刺しゅうは、ピンクから金色に変えた。色から連想されるのは「1番です」と金メダルの意味合いだ。2日目以降もガツンと飛ばして、一番良い色のメダルを取りにいく。

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