朝イチで迷いが出ても…西村優菜が拾いに拾って3アンダー

もっと上を目指す(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 2日目(14日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6556yd(パー72)

午前7時59分と早朝の1番スタート、西村優菜の1Wショットはいきなり大きく右に出た。背丈のあるブッシュまでは到達しなかったが、木が邪魔になる右ラフ。低く転がしたセカンドは花道の急傾斜で手前に戻された。

砲台グリーンのスタートホールで最も警戒するアプローチが残る中、47yd先のピンから手前10ydに落としてスピンをかけて止めた。イメージ通り。ナイスパーでキャディのデイビッド・テイラー氏とこぶしを合わせて滑り出した。

ただ、「1番のあの球が出て、ちょっと迷っちゃったところがあった」と振り返る。不調に苦しむショットで貴重な安心材料だった1Wが前半は右、後半は左に散った。フェアウェイキープ率は61.53%(8/13)と前日を下回った。それでも、ボギーは一個も打たなかった。

朝イチのピンチをしのいだ(撮影/亀山泰宏)

何とかパーセーブしたパー5の14番に続き、16番は5mほどのパーパットを決める粘り腰。1Wショットが左バンカーのふち近くのラフに埋まっていた17番も3打目が106yd残る大ピンチだったが、PWで右奥のピンに距離感を合わせて1パットで切り抜けた。

同組のアリー・ユーイングが「63」と爆発しようが、「なかなかビッグスコアが出るようなショットの状態じゃない。自分ができることをしっかりやらなきゃ」と自らに言い聞かせていたという。最終18番(パー5)のバーディで連日の「69」にまとめたラウンドは、拾いに拾ったノーボギーに価値がある。

連日の「69」で週末へ(撮影/亀山泰宏)

「この2日間でも結構耐えたところがある。それを考えると去年より成長したのかなと思うけど、きょうは風がなかったから、もうちょっと伸ばしたかったかな…」。上位で予選ラウンドを通過しても悔しさがのぞくのは、2年目の米ツアーでもっと上を目指しているから。

昼過ぎにプレーを終え、3日目までたっぷりある時間を週末の戦いにつなげたいと力を込める。「(セカンドショットを)何とかしたいんですけどね…。前に進んでいるのか、進んでないのかって感じはするんですけど、きょうは荒れてしまったティショットも合わせて修正していけたら」。最大の武器が本調子を取り戻し、進化したショートゲームとかみ合う瞬間が待ち遠しい。(ミシガン州ベルモント/亀山泰宏)

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