帝京安積・高水、男子400で自己新初V 東北高校陸上開幕

【男子400メートル】47秒96の自己ベストで優勝し、ガッツポーズをする高水明(帝京安積) =とうほう・みんなのスタジアム

 第79回東北高校陸上競技大会は14日、福島市のとうほう・みんなのスタジアムで開幕した。初日は男女9種目の決勝などが行われ、女子やり投げで野地菜那(福島明成3年)が43メートル54で2連覇を果たした。男子400メートルでは高水明(めい)(帝京安積3年)が47秒96、女子5000メートル競歩では鈴木莉緒(郡女大付2年)が26分6秒62でいずれも優勝した。大会は17日までの4日間。第2日の15日は、男女11種目の決勝などが行われる。男子八種競技も順位が決まる。

 スタート直後から全開

 フィニッシュ地点に駆け込み、掲示板に示された記録を確認すると、拳を突き上げ喜びを爆発させた。男子400メートルで自己ベストとなる47秒96で初優勝を果たした高水明(帝京安積3年)。「自分の力を信じた結果。調子が良く、負けるわけがないと思っていた」と満足げに振り返った。

 普段は200メートル付近からペースを切り替え、一段走りのギアを上げるが、この日は「東北大会では通用しない」と、スタート直後からエンジン全開。入念な肩甲骨のマッサージ効果で可動域が広がった両腕を十二分に振って生まれた推進力で、ぐんぐんと加速した。最後の直線にさしかかる頃には視界に敵はなく、勝利を確信しながらも最後の力を振り絞った。

 けがやインフルエンザの影響で、昨年の東北大会では思うような結果が残せなかった。悔しさを糧に練習を積みつかみ取った東北の頂点と、最初で最後のインターハイ切符。「あと1秒は縮めて臨みたい。自分の力が全国で通用するかが今から楽しみ」。さらなる高みを見据え、夢舞台での活躍を誓った。(多勢ひかる)

 【男子】

 ▽400メートル〈1〉高水明(帝京安積)47秒96
 ▽1500メートル〈1〉簡子傑(宮城・仙台育英)4分4秒78〈4〉国分渉夢(田村)4分5秒50〈6〉小川心徠(学法石川)4分5秒64
 ▽棒高跳び〈1〉保科心斗(山形中央)4メートル80〈5〉武藤利仁(福島成蹊)4メートル30
 ▽走り幅跳び〈1〉土屋拓人(宮城・聖和学園)7メートル73=大会新〈2〉君島凪冴(日大東北)7メートル46=県高校新
 ▽ハンマー投げ〈1〉志賀悠一郎(山形・九里学園)56メートル68〈6〉渡辺拓実(二本松実)52メートル45

 【女子】

 ▽400メートル〈1〉松田陽和(山形商)55秒59〈2〉坂部涼々子(いわき秀英)55秒89〈8〉小野莉瑚(郡山東)58秒01
 ▽5000メートル競歩〈1〉鈴木莉緒(郡女大付)26分6秒62〈2〉佐々木心陽(郡山東)26分13秒69
 ▽やり投げ〈1〉野地菜那(福島明成)43メートル54〈5〉森口由菜(福島南)40メートル68〈6〉遠藤楓果(福島商)39メートル65
 ▽ハンマー投げ〈1〉阪本里菜(宮城・柴田農林高川崎)43メートル59〈2〉高野優衣(伊達)42メートル86〈3〉清水心姫(四倉)42メートル00

© 福島民友新聞株式会社