「最も不利な判定を下されているのは大谷ではなくベッツ」米データ会社の発表にも本人は「審判だって人間だ」と達観<SLUGGER>

明らかにボール球のように見えるのに、審判の手が上がり判定はストライク……そんな場面を誰もが目にしたことがあるだろう。日本では、大谷翔平(ドジャース)に微妙な判定が下されるとすぐ話題となり、SNSで審判への批判が飛び交う。

だがデータによると、今季最も不利な判定を受けているのは大谷ではなく、チームメイトのムーキー・ベッツだ。

『Inside Edge』社によると、今季のベッツはゾーンから外れた球を43回もストライクにされており、これはMLB最多。2位はマーク・カナ(タイガース)の41球で、以下マイケル・ガルシア(ロイヤルズ)の40球、グレイバー・トーレス(ヤンキース)の38球、アイザック・パレイデス(レイズ)とアレックス・ブレグマン(アストロズ)の37球と続き、大谷はトップ5にも入っていない。

だが、本人はまったく意に介していないようだ。地元紙『オレンジカウンティ・レジスター』のビル・プランケット記者によると、ベッツはこの件について次のように語ったという。「審判だって人間だ。彼らが意図的にボールをストライクと判定しているとは思えない。僕はどうしようもないことだよ」

「たたでさえ打撃は難しいものなんだ。そういうことまで心配したり、不平を言っても仕方がない。僕はそういう人間じゃない」

メジャーリーガーに限らく、優れたアスリートはよく「自分がコントロールできることに集中する」と言うが、ベッツのコメントもまさに同じ。不利な判定に一喜一憂せず、すぐ気持ちを切り替えられれているからこそ、今季もMVP級の成績を残せているのだろう。

もしかしたら、私たちもこの姿勢を見習った方がいいのかも……?

構成●SLUGGER編集部

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