【天風録】ペットボトルとの付き合い方

 今週は入るだろうか。梅雨のこと。中国地方の入梅は平年、6日ごろ。雨が続いてもううんざりしている時季のはずが、暑さに参っている人が多いのではないか。最高気温30度以上の真夏日になる地域も珍しくはない▲日傘や手持ち扇風機を手にした人が街中に目立つ。汗を拭い、冷たい清涼飲料水をぐいぐいと飲む姿も。熱中症対策として大切なことである。しかし飲み物に潜むリスクも知っておきたい。ペットボトル症候群である▲糖分の多いものを大量に飲むと、急性の糖尿病のような症状が引き起こされてしまう。喉の渇きや倦怠(けんたい)感、最悪の場合には意識障害に陥る。ペットボトル飲料には限らないが、わが身を省みれば、コンビニで炭酸飲料を買ってはがぶ飲みしていた▲甘くないお茶や塩分も取る心がけが肝要だ。ペットボトル飲料には、気になる研究もある。1リットル当たり平均24万個もの微細なプラスチック粒子を含んでいる―。米国の大学が国内で売られているミネラル水を分析した▲プラスチック微粒子の人体への影響を指摘する研究もある。ペットボトル飲料がすぐ異変を引き起こすことはあるまい。糖分や環境に配慮しつつ、うまく付き合っていこう。

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