パー3で3Wを振りちぎる 西村優菜は“難所”乗り越え3日連続「69」

悩みのタネだったセカンドショットに復活の気配(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 3日目(15日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6556yd(パー72)

2バーディ先行から9番、12番とボギーが重なった。イヤな流れで、西村優菜は「朝から、きょうのポイントだと思っていた」という13番(パー3)を迎えた。

後ろのティイングエリアから218ydと今週最長の設定。しかも、アゲンストの風が吹いていた。3Wを握り、ティペグを少し高めにセット。「振りちぎりました。何とか(グリーンまで)行かせました!」と笑ってしまうほどの一打で左横10mほどにつけ、2パットのパーで難所を切り抜けた。

“ロングゲーム”の精度を生かした直後の14番(パー5)から2連続バーディ。特に15番(パー3)で1.5mに絡めた8Iがうれしい。「いままでのショットだったら、つけられていなかったと思う」と振り返る右手前ピンだった。「でも、(短い番手の)8番アイアンで、逃げたくない距離じゃないですか。久々にそういう感じで(ピンに)振っていけた」

キャディのデイビッド・テイラー氏は前日14日が誕生日。西村がプレゼントしたシューズを履いてバッグを担いだ(撮影/亀山泰宏)

悩みの深かった、セカンドを含めたアイアンショットについてヒントを得たのはスタート前のウォーミングでのこと。前日の居残り練習ではいつも意識しているトップに絞って修正を図ったが、答えは出なかった。モヤモヤを持ち越した朝に決めたのは「とにかく、フィニッシュを決めることだけ考える」。これまでだったらダウンスイングで瞬間的に左右に曲がりそうな気配を察知して身体が反応してしまっていたが、終わりの“形”にフォーカスすることで気にならなくなったという。

3日連続の「69」でも、今週自己ベストの83%(15/18)を記録したパーオン率にショットメーカー復活の手応えがにじむ。「9番と12番のボギーはちょっとアンラッキーだったし、(トータルでは)いい感じでまとめられた。あしたもこのショットでプレーできるように頑張りたい」。首位のグレース・キム(オーストラリア)は通算17アンダーと抜け出しているが、2位以下は混戦模様。9アンダー14位から、もっと上を狙える可能性は十分にある。(ミシガン州ベルモント/亀山泰宏)

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