理系学生も警察へ興味を 千葉工大 県警本部長が特別講義

県警のサイバー分野での取り組みを紹介する宮沢本部長=習志野市の千葉工大

 理系学生にも警察へ興味を持ってもらおうと、習志野市津田沼の千葉工業大学で、宮沢忠孝県警察本部長が特別講義を行った。「警察における科学技術の応用と社会の変化への対応」をテーマに県警の取り組みを紹介し、学生82人が耳を傾けた。

 講義では、増加し続けるサイバー犯罪を防ぐために、県警がIT関連事業者などとパートナーシップを結んでいること、IT分野を得意とする警察官に対してサイバー犯罪への対処能力をより向上させる教育をしていることなどを紹介。また、日本の警察が世界一安全な道路交通の実現に向けて、信号機に時間帯や曜日別で最適な青信号の時間を設定する制御を取り入れていることや、事故や事件の際に車のナンバープレートを特定する技術なども説明した。

 講義を受けた社会システム科学部の3年生、稲田晨光さんは白バイ隊員として活躍するのが夢だが「サイバー分野にも興味が持てた。進路の幅が広がったので参加してよかった」と笑顔。いずれも3年生、先進工学部の坂本一馬さんと工学部の柴田一太さんは「ここまで科学分野に力を入れているとは知らなかった」「学んだスキルを警察でも生かせることに驚いた」と話した。

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