エース右腕が故障再発のオリオールズ デッドラインで先発補強か

日本時間6月16日、オリオールズがトレードデッドラインまでに先発投手を補強する可能性が高まっていることを『MLB.com』が伝えた。ア・リーグのワイルドカード1位を走り、東地区首位のヤンキースまで2.5ゲーム差に迫っているオリオールズは、もともと活発な買い手になることが予想されていた。しかし、今日になってエース右腕カイル・ブラディッシュが右ひじの靭帯の故障を再発して故障者リスト入り。補強の必要性はグンと高まった。

日本時間15日のフィリーズ戦で、ブラディッシュは右ひじの故障を訴えて降板。ブラディッシュは開幕前にも右ひじ靭帯を故障し、このときはPRP注射による治療を選択した。5月に復帰したブラディッシュは8先発で防御率2.75と、怪我の影響を感じさせないパフォーマンスを見せていた。しかし、古傷の右ひじの故障は不吉な兆候にほかならない。オリオールズはブラディッシュのさらなる検査を行うつもりで、最悪の場合はトミー・ジョン手術もあり得るだろう。

オリオールズにとってブラディッシュの離脱は致命的だ。ローテの一角を占めていたジョン・ミーンズ(トミー・ジョン手術)とタイラー・ウェルズ(右ひじ靭帯の手術)は既に今季絶望。コービン・バーンズとグレイソン・ロドリゲス擁するローテーションは依然として優秀(防御率はMLB3位)だが、先発層は手薄になってしまった。

オリオールズの現実的なターゲットは誰になるだろうか。『ニューヨーク・ポスト』のジョン・ヘイマンは、デッドラインのトレード候補の移籍先を予想。マーリンズの左腕ヘスス・ルザードの移籍先の最有力候補にオリオールズを据えた。26歳のルザードは昨年32先発で防御率3.58、208奪三振の好投でマーリンズをプレーオフに牽引した剛腕。2026年まで残り2年半の契約を残すが、低迷中のマーリンズはルザードを放出する可能性が高いという。

ヘイマンによると、オリオールズは昨オフにもルザードのトレードについてマーリンズと話したとのこと。マーリンズとオリオールズのファーム組織の状況からすれば、両チームのニーズが合致する可能性は決して低くない。潤沢なファーム組織を誇るオリオールズは、トップ有望株のほとんどが打者。一方でマーリンズは投手育成に長ける一方で、野手育成には課題を抱えている。この2球団は守護神タナー・スコットのトレードの可能性も噂されており、デッドライン前の動向には注目したいところだ。

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