最大の敗因は「政治とカネ」 自民島根県連が4月の衆院島根1区補選総括 新役員人事と次期衆院選候補者が焦点

合同会議前、壇上に並ぶ自民党島根県連役員=松江市朝日町、松江テルサ

 自民党島根県連(細田重雄会長)が16日、与野党対決に敗れた4月の衆院島根1区補選を総括する合同会議を松江市内で開いた。自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡る「政治とカネ」の問題への党本部の不十分な対応が最大の敗因などとする総括案を大筋で了承した。会議での意見を踏まえた総括を27日に党本部に提出する。

 今後は、7月6日の県連大会までに固める方針の新役員人事と、新役員の下で進むとみられる次期衆院選島根1区の候補者選定が焦点になる。

 会議は非公開で、県連所属の国会議員や県議、地域・職域支部幹部ら約150人が出席。総括案は補選後に地域支部や職域支部を対象に実施したアンケートなどを基に作成した。立候補した錦織功政氏(55)が政治とカネの問題で逆風にさらされ、人柄や政策が届きにくい状況が生まれたほか、地元選対が大物政治家の応援など党本部に頼りすぎで役割分担が十分にできなかったなどと分析した。

 政治とカネの問題を早期に対応すべきだったとの意見が多く、党21世紀島根をつくる会の常陸了支部長は「具体的に取り組む(政治改革の)内容のイメージが湧かなかった。次の選挙も同じ結果にならないか心配だ」と話した。

 終了後、細田会長は「運動量は過去の『細田選挙』より圧倒的に多かったが、島根にここまで逆風が吹いているとは思わなかった」と振り返った。改めて県連大会で会長職を退く意向を示した。

 錦織氏は「今後どうするかを遅からず決めていきたい」との考えを示した。

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