「また勝てないのかなと…」 小木曽喬が叶えた“三度目の正直”

韓国の地で悲願の初優勝 ※撮影は2024年日本ゴルフツアー選手権(撮影/大澤進二)

「また勝てないのかなと…」 小木曽喬が叶えた“三度目の正直”

◇国内男子◇ハナ銀行 インビテーショナル 最終日(16日)◇ナムチュンチョンCC(韓国)◇7335yd(パー71)

2打差の単独首位で出た小木曽喬(おぎそ・たかし)が5バーディ、2ボギーの「68」でプレー。通算14アンダーで2位に1打差をつけ、ツアー初優勝を韓国の地で飾った。

1番でバーディを先行させると、6番(パー3)からボギーとバーディが交互に来る出入りの激しいゴルフで、前半を1アンダー「34」で折り返した。後半は11番でスコアを伸ばすと、17番を終えた時点でチャン・ユビン(韓国)と通算13アンダーで首位タイ。「すごい緊張していた」と迎えた最終18番をバーディで締め、初タイトルをもぎとった。

「ずっと緊張感の中プレーすることを目標としてやっていた。自信もあったのですごく楽しくプレーできた」と充実感をにじませた。

「ことしは優勝することを目標にやっていた」。2023年シーズンで賞金ランキング23位に入り、初のシード選手として戦う今季。5月「中日クラウンズ」で最終日最終組から優勝争いを演じて3位に食い込むと、前週の国内メジャー「日本ツアー選手権」でも最終日最終組に入ったが、伸ばせず12位に終わった。

今季3度目の最終日最終組でつかみ取った、念願の初勝利。「すごくうれしいの一言。中日クラウンズとツアー選手権を最終組でやらせてもらって負けて、すごく悔しい中でのこのハナ銀行だった。きょうもまた勝てないのかなと思う瞬間はあったけど、最後こういう形で終わることができてうれしい」。“三度目の正直”を叶えて喜びを爆発させた。

優勝後、真っ先に思い浮かんだのは、これまでサポートしてくれた周囲への思い。「やっぱりここまで来るまでにたくさんの人たちに応援してもらって初優勝を挙げられているので、色んな人たちに感謝を伝える時間をこれから作らないと」と話す。

優勝賞金2800万円の使い道は「応援してくれている人たちや後輩とご飯に行ったりしたい。またゆっくり考えて決めたいです」と笑う。韓国ツアーのシード権も獲得し、「もちろん日本ツアーでも活躍したいけど、海外に出ていきたいと今回の優勝で改めて思ったので、韓国のツアーにも参加させてもらえるように頑張りたい」。この1勝で、27歳の夢はさらに広がった。

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