【女性編】離婚後のひとり暮らしで実感した“自由と寂しさ”のリアル #4「我慢できなかった結果…」

子どもがいない状態で離婚した場合、その後はひとり暮らしで生活していく人もいます。

それまで配偶者とふたりだった暮らしからひとりになったとき、想像していた自由と同時に思いがけない寂しさを覚えることも。

離婚したからこそ見えてきた「自分の姿」とは、どんなものだったのでしょうか。

「離婚後のひとり暮らし」を送る女性たちに話を聞いてみました。

「一年前に離婚してひとり暮らしを続けています。元夫の浮気がわかり、不倫の証拠までは手に入らなかったけれど、仲が険悪になってからは義実家まで私を爪弾きにするようになったため、思い切って離婚を決めました。

自分が悪いのに住んでいた賃貸のアパートから出ていかない元夫に業を煮やして、私が飛び出した形です。子どもがいなかったからすぐできたことですが、別居で私の本気が伝わったのか、それからすぐ協議で離婚が成立しました。

私が仕事の関係でお金のことに詳しいと知っている元夫や義実家が、財産分与で無茶な要求をしてこなかったのはほっとしましたね。

ひとり暮らしを始めてからは、大きなストレスが消えて仕事も以前よりやる気が出て、小さなアパートの部屋も好きなように家具を置けて幸せで、充実していると自分では思っています。

元夫と別れたことは職場のみんなも知っていますが、『離婚なんて珍しくない』とそれまでと変わらない雰囲気で過ごせるのがありがたいです。

一点、問題なのは私がお酒好きなこと。平日はまだ我慢できるのですが、週末の夜になるとどうしても飲みたくなってしまい、離婚後は寂しさを紛らわす目的もあって好きなだけ缶を空けてしまうのですよね……。

あるとき、離婚で揉めているときからずっと励ましてくれた友人と電話で話しながら飲んでいて、トイレに行きたくなりました。

『すぐ戻るから』と通話の状態のままでトイレに向かったものの、手を洗って出たらそれを忘れて寝室に干しっぱなしの服を取り込もうとして、そのままベッドで寝てしまいました。

何かが鳴っている音で目を覚ましたら、その友人が私を心配してアパートまで来てくれており、チャイムを連打しているところでした。

慌てて玄関に出ると真っ青な顔の友人がいて、『だから飲み過ぎるなっていつも言っているでしょ!何かあっても気が付かなかったら大変だよ!』と半泣きで怒っていましたね……。

通話のまま帰ってこない私を知れば、どうしたのかと気になりますよね。寝ていたくらいならいいけれど、泥酔した状態で転倒して意識を失っていたら、と思うとさすがに怖くなりました。

友人には本当に申し訳なくて平謝り、気をつけなければと思います。

ひとり暮らしは確かに自由だけど、何かあっても助けてくれる人がいないのが現実なのだ、としみじみ思いますね……」(43歳/公務員)

記憶が飛ぶほど飲んでしまうという人は確かにいますが、ひとり暮らしこそそんな飲み方は危険。

万が一のことがあったときに発見が遅れる、という事実を忘れてはいけません。

ひとりだからこそ自分の好きなものを際限なく楽しめるとしても、無茶をしていればこのケースのように誰かに迷惑をかけることもあります。

自制心が我が身を救うことを、忘れずにいたいですね。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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