中国広東省の伝統工芸「欖彫」を受け継ぐ父子

中国広東省の伝統工芸「欖彫」を受け継ぐ父子

 【新華社広州6月16日】中国広東省広州市海珠区の欖彫(らんちょう)体験館にはカンランの核に彫刻を施した「欖彫」が並んでいる。展示品は全て無形文化遺産「広州欖彫」の代表的伝承者、曽昭鴻(そう・しょうこう)さん、曽憲鵬(そう・けんほう)さん父子の作品。昭鴻さんは無形文化遺産「核彫」(果実の核に彫刻を施す芸術)の国家級代表的伝承者で、1972年から師匠に付いて欖彫を学び始めた。

 カンランの核は非常に小さく、わずかな失敗も許されない。各作品には芸術家の心血が注がれている。憲鵬さんは「技を守る上で最大の困難は、より多くの人に欖彫を知ってもらい、自ら技法を学んでもらうこと」と語る。欖彫は消失の危機に瀕しており、さらに多くの人材を育て、伝承していく方法を考えているという。

© 新華社