〈カターレ富山・J3〉碓井、意地のドロー弾 首位の大宮に1―1

後半43分、貴重な同点弾を放った碓井(左)=富山県総合運動公園陸上競技場

  ●「上市・朝日の日」地元ファンに応え

 明治安田J3第17節(16日)カターレ富山は富山市の富山県総合運動公園陸上競技場でリーグ首位の大宮アルディージャと対戦し、1―1で引き分けた。試合は市町村サンクスデー「上市町・朝日町の日」として行われ、先制点を許したものの、上市町出身のFW碓井聖生が試合終了間際に意地の同点弾を押し込み、勝ち点1をつかんだ。会場には今季ホーム戦最多の4011人が詰めかけた。通算成績5勝7分け4敗、勝ち点22とした。順位は12位。

 富山は前半、前線から積極的にプレッシャーをかけ、相手のミスを誘った。MF松岡大智(滑川市出身)や16日に誕生日を迎えたMF髙橋馨希、主将のMF吉平翼、FWマテウス・レイリアがドリブルやクロスでチャンスをつくり、果敢にゴールを狙ったが、ネットを揺らせなかった。

 後半はゲーム構成を変えた相手に押され、昨季まで在籍していたアルトゥール・シルバに痛恨の先制ゴールを食らった。しかし後半43分、DF西矢慎平のスローインを起点に、競り合いからDF神山京右が落としたボールを碓井が見逃さず、右足を振り抜いた。

 試合後、小田切道治監督はルヴァン・カップで進撃を見せたチームについて、J1の格上相手にもできることが増えてきたとし「今まで積み上げたことを発揮し、自信を持ってボールを動かし、相手ゴールに迫った」と評した。

  ●「勝利できず悔しい」

 貴重な同点シュートを放った碓井は「ゴールの瞬間をあんまり覚えてない」と興奮気味。「神山がいい所に落としてくれて、いい感じに足に当たり、コースも良かった」と振り返った。「上市町・朝日町の日」の多くの地元ファンの応援に「勝利して上市、朝日を盛り上げたかった。悔しい」ともどかしさもにじませた。

 次節は22日、長野県の長野UスタジアムでAC長野パルセイロと対戦する。

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