【西武】テコ入れも手詰まりでOBから〝爆弾プラン〟 元優良助っ人・メヒアの電撃復帰案浮上

3月のOB戦で特大の一発を放ったメヒア

もう光が見えない…。西武は16日のDeNA戦(ベルーナ)に0―5で完封負けを喫し、今季7度目の4連敗。すでに2年連続で最下位が確定していた交流戦を4勝14敗で終えた。交流戦前に指揮官を交代して反転攻勢を図ったものの浮上するどころか借金は「10」も増え、今季最悪の「25」まで膨れ上がった。テコ入れするにも〝手詰まり状態〟の中、超ウルトラCとして元優良助っ人の電撃復帰待望論が叫ばれている。

先発した渡辺が初回にドラフト1位・度会に先制打を許すと、打線はわずか4安打で相手先発のドラ5新人・石田裕にプロ初完封まで献上した。交流戦開幕前に休養した松井監督に代わって指揮を執る渡辺久信監督代行兼GM(58)は「先に点を取られて、楽に投げさせてしまった。見逃し三振が非常に多すぎた」と悔やんだ。

新体制となっても底は見えず、8連敗を喫するなど再浮上のきっかけもつかめない。現状の勝率3割2厘ペースでいけば、43勝100敗。すでに自力優勝の可能性は消滅しているが、早ければ7月初旬には自力でCSに進出する道まで閉ざされる。勝率では〝黒い霧事件〟で主力4選手が永久追放となった西鉄時代の1971年の3割1分1厘(38勝84敗8分け=130試合制)をも下回り、ライオンズ史上ワースト記録となってしまう。

渡辺代行もファイティングポーズだけは崩さないが、状況は苦しくなるばかり。アギラーや外崎ら故障者が相次ぎ、打順変更などの手を尽くしても、もはや小手先のやりくりだけではどうにもならない状況だ。

このまま底なし沼に沈んでいくしかないのか…。球団側も水面下で新たな助っ人を調査するが、時間は止まらない。そうした状況下、ある球団OBからはこんな〝爆弾プラン〟も飛び出した。

「できることといっても、状況を変えられるとしたら外国人補強ぐらいしかない。ただ、NPB未経験の打者のアジャストを待つほど時間はない。〝ダメでもともと〟のギャンブルを打つのならここは一発、西武を知っていてファンも喜ぶエルネスト・メヒアを現役復帰させてみてはどうか」

メヒアは2014年から21年途中まで8年間在籍し、142本塁打、406打点を挙げた優良助っ人だ。ネックとなるのは38歳という年齢と現役から約3年間遠ざかっていることだが、前出OBは「年齢的に衰えはあるとはいえ、OB戦で本塁打を打っていた。間違いなく今のチームに足りないポイントゲッターではある」と〝ギャンブル復帰〟を推した。

確かに3月16日に開催されたOB戦では後藤光貴スカウトの直球を左翼席中段へ特大の一発。健在ぶりを示しただけでなく、米国からわざわざバットも持参して来日。バッティングセンターで打ち込みもした熱の入れようで「ファンの皆さんの前でホームランを打ちたいと思っていた。それが現実となってうれしい」と変わらぬライオンズ愛も口にしていた。

プロ野球は真剣勝負の世界であるとともに興行でもある。どうするのか。真剣に考える時が迫っている。

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