30連勝デービスに崩落KO負け「あのパンチは見えなかった」 無敗の挑戦者マーティン脱帽

フランク・マーティンに8回KO勝ちしたガーボンタ・デービス【写真:Getty Images】

WBA世界ライト級タイトルマッチ

ボクシングのWBA世界ライト級タイトルマッチが15日(日本時間16日)、米ラスベガスで開催され、王者ガーボンタ・デービスが同級2位のフランク・マーティン(ともに米国)に8回KO勝ち。無敗同士の対戦でデビュー30連勝をマークし、観客を沸かせた。敗れたマーティンは「あのパンチは見えなかった」と崩落の場面を振り返った。戦績はデービスが30勝(28KO)、マーティンが18勝(12KO)1敗。

初回から緊迫した打ち合いを見せた2人。3回終了時には何か言い合う場面もあった。決着は8回だ。デービスがコーナーに追い詰めたところから猛打を浴びせ、左アッパーでふらつかせる。最後は追撃の左フック。ダウンしたマーティンは立ち上がることができず、デービスがKO勝ちで無敗をキープした。

マーティンはデビュー19戦目で初黒星。リングインタビューでは「試合をコントロールできていると思っていた。でもロープを背負って徐々に展開が変わって自分の動きができなくなっていった。動きが止まるとああいうことになる」と悔しげに振り返った。「前半はいい展開だったけど、相手のプレッシャーを和らげるにはどうすべきか、動きすぎるのもよくない。考えすぎた」と敗因を分析した。

映像を見返しながら、自身が崩れ落ちた場面にも言及。「あのパンチは見えなかった。あれが来るというのはわからなかった。下から当てられて、その後はもう見えなかった」と脱帽せざるを得なかった。米専門誌「ザ・リング」のシニアライター、ジェイク・ドノバン記者も自身のXで「残酷な左。左アッパーが彼を動揺させ、あごを横から捉えた凶暴な左がショーを締めくくった」と称賛した。

“タンク”の愛称で高い人気を誇る3階級制覇王者のデービス。全17階級あるボクサーの実力を比較し、体重差がなかった場合の最強選手をランキング化した「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で上位に推すファンも多い。

THE ANSWER編集部

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