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「片付けなければ」と考えながらも、なかなか手が進まない人は多いのではないでしょうか。部屋を片付けないままもしものことがあったら、家族は大変困ることになります。生前整理・遺品整理アドバイザーで、一般社団法人日本遺品整理協会理事でもある上東丙唆祥氏の著書『人生最後の片づけ・整理を始める本』(メディア・パル)より、一部を抜粋して紹介する本連載。上東氏が、自分のため、家族のために行うべき、人生の後半に後悔しない片づけ・整理の方法を解説します。
ものをため込みやすい3タイプ
ものを捨てられずため込みやすい人は、あと回しタイプ、欲張りタイプ、未練タイプの3つに分かれています。
あと回しタイプは、文字どおり片づけや整理になかなか着手しない人です。「帰宅してすぐに座り込む」「ゴミをとりあえず机の上に置いている」など、行動をすぐ起こさないのが特徴です。
欲張りタイプは、自分が損をするか得をするかを重要視する人です。得をする方向へ行動が振り切れていきます。外食するときは、「○○が食べたい」ではなく「クーポンがある」「安い」という理由で店を選びます。安いガソリンを入れるためにガソリン代をかけて遠くまで給油に行ったり、10円安い卵を買うためにスーパーのはしごをする人もこのタイプです。安さを追い求めるあまり、お金より大切な時間を使っていることに気づいていません。
未練タイプは、どんなにボロボロで使えなくなったものでも、高額だったり、思い出があったりするだけで捨てられません。価値が下がっているにもかかわらずです。
考え方は、これまでと正反対にしましょう。「すぐやる」「損得を選択基準にしない」「思い出を捨て、いまに目を向ける」だけです。この3つのポイントを守れば、整理された部屋がリバウンドすることはありません。
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家の散らかり具合は「ふるまい」でわかる?
他人の家の中や部屋の様子は実際に見てみないとわかりません。しかし、外観やその人のふるまいは、家の中をうかがい知るヒントになります。
たとえば、外から見て障子が破れっぱなし、庭の植木(鉢)が枯れっぱなしの場合、「家が死んでいる」可能性があります。そこにあるというだけで活用されておらず、命が芽吹いていないのです。家の中も推して知るべし、整えられているとは思えません。
庭などの外観だけきれいにしているという人もいますが、たいていは庭や駐車場に不要なものが置いてあります。雨が降る予報もない晴れの日に傘を持ち歩いている人、胃薬を持ち歩く人は、部屋にもさまざまな「もしもアイテム」があふれている可能性があります。
身なりがきちんとして一見華やかな人も部屋が片づいていないかもしれません。洋服、靴、かばん、アクセサリーや小物などをそろえて着飾った人に、「筆記用具を貸して」とたずねてみましょう。かばんからなかなか取り出せなければ、部屋が散らかっていると思われます。
必要なものだけを持ち、それを大切にしていけば、毎日が充実していきます。ものを大切にする心は、あなたの外見ではなく、内面を華やかにします。豪華な服などで華やかさをアピールするのではなく、内面が魅力的だと思われるようなふるまいをしましょう。
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上東 丙唆祥
生前整理・遺品整理アドバイザー
一般社団法人日本遺品整理協会理事