梅雨時の部屋干しの強い味方【衣類乾燥除湿機】3選。これで生乾き臭ゼロ! 家電のプロ・神原サリーさんおすすめ

ライフステージの変化や、体や心のゆらぎを日々実感するマチュア世代。そんな大人の暮らしをより豊かで快適にしてくれるアイテムを、家電のプロ・神原サリーさんがナビゲート。第13回は、「衣類乾燥除湿機」3点をご紹介します。

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雨の日が増えるこれからの季節、多くの人が最もストレスを感じる家事として上げるのが、洗濯です。室内に干すとなかなか乾かない、部屋干し臭が気になる、部屋の湿度が上がってカビが心配……など、その理由を上げればキリがないほど。しかし、「衣類乾燥除湿機」を使えばそういった梅雨時の洗濯ストレスは解消できると、神原サリーさんは太鼓判を押します。

「わが家では10年以上、衣類乾燥除湿機を使っていますが、部屋干し臭を感じたことは一度もないんですよ。洗濯物って、洗濯後2時間半~3時間以内に乾けば、雑菌がついて臭うことがないのだそう。わが家は3人家族ですが、衣類乾燥除湿機を使うと3人分の衣類が最大でも2時間半ほどで乾くため、部屋干し臭を防ぐことができるんです」

「扇風機やサーキュレーターで風を送れば洗濯物が早く乾くから、除湿機なんて必要ない」と考える人もいるかもしれませんが、そこには大きな違いが。

「たしかに扇風機やサーキュレーターで風を送れば、洗濯物の乾きは早くなります。でも、洗濯物が乾く際に放出された湿気の行方を考えたことがありますか? 空気中の湿気は回収されないまま部屋に溜まり、壁紙の裏にこもったり、家具に吸収されたりと、カビが発生する大きな原因になってしまいます。いっぽう衣類乾燥除湿機は、乾いた空気を洗濯物に直接当てて乾かすと同時に湿気を回収するので、湿度は上がらず、室内は快適なまま。その効果を目で見て感じられるのが、一日の終わりに除湿機のタンクに溜まった水を捨てるとき。『この湿気が部屋に溜まったままだったら……』と、ちょっとゾッとしちゃいます」

さまざまなタイプが発売されている衣類乾燥除湿機ですが、自分の暮らしに合った一台を選ぶには、次の項目のチェックを確認するとよいのだそう。

「多めの洗濯物をしっかり乾かしたい、部屋干しする機会が多いという人は、除湿能力を確認しましょう。除湿能力の高いモデルは水が貯まるのが早いため、タンクの容量も大きくなる傾向が。タンクの容量が大きければ、それにともない本体のサイズも大きくなるので、使用する場所のスペースの確認も忘れずに。夫婦2人暮らしなどで乾かす洗濯物の量が少なかったり、洗面所などのスモールスペースで使いたいという人は、本体サイズもチェックして選びましょう」

三菱電機「衣類乾燥除湿機 サラリ」

2010年の発売以来、神原さんが愛用しているのがこちらの衣類乾燥除湿機。愛してやまない理由は、三菱独自の「ムーブアイ」機能にありました。

「濡れた洗濯物を自動で検知し、ピンポイントで風を送って乾かす『部屋干しおまかせムーブアイ』がとにかくすごいんです。まずは赤外線、温度、湿度の3つのセンサーが洗濯物の位置や量、状態をきめ細かく検知して広範囲に送風するのですが、薄手のものと厚手のものでは乾燥スピードは異なりますよね? 『ムーブアイ』は、濡れている箇所を素早く検知して光でガイド。ピンポイントで風を送って効率的に乾かすから、どんなものを干しても本当に乾き残りがないんです。光でガイドするからといって早く乾くわけではないけれど(笑)、乾かしている箇所が目で見てわかるのは安心感がありますよね」

移動がラクなようにキャスターがついていたり、電源コードが3mで長めだったりと、使う人の目線に立ったこまやかな気配りもうれしい一台です。

「部屋干しおまかせムーブアイ」が、部屋干し臭の原因となる乾き残りを見つけて光でガイド。ピンポイント送風で徹底的に乾燥する。
少量の衣類をスピーディに集中乾燥する「ズバッと乾燥モード」や、ワイド&ロング気流で布団を気持ちよく乾燥する「ふとんサラリモード」も搭載。
湿気の多い浴室内の乾燥にも最適。「浴室カビガードモード」は床や壁、天井の水滴や結露などをしっかり乾燥し、カビの発生を抑制する。

「衣類乾燥除湿機 サラリ」MJ-M120WX

本体サイズ:幅360×奥行210×高さ534mm 質量:13.5kg
1日の除湿能力目安(50Hz・60Hz):11ℓ・12ℓ
乾燥容量目安:約6kg
衣類乾燥時間(約2kgの場合):標準(部屋干しおまかせムーブアイON)/105分
排水タンク容量:約3.0ℓ

6万500円(編集部調べ)

三菱電機お客さま相談センター ☎︎0120-139-365
https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/jyoshitsuki/product/mj-m120wx/

シャープ「プラズマクラスター冷風・衣類乾燥除湿機 コンパクトクール」

「こちらは除湿機の中でもちょっと異色の、冷風機能を備えたタイプ。だから、ふだんは洗濯物を乾かすために使いつつ、お風呂上がりに洗面所で涼む、調理中のキッチンに冷風を送る……なんていう使い方もできるんです」

キャスターがついているため、移動もラク。いろいろな場所で使うことができますが、神原さんが洗濯物の乾燥場所としておすすめするのが洗面所です。

「除湿機は、除湿可能面積よりも狭いスペースで使用したほうが除湿能力は高くなります。窓やドアなどの開閉部を締め切れば、さらに効率よく乾燥が可能。つまり、リビングなどの居室に比べて面積が狭く、開閉部を閉め切れる洗面所は、衣類の乾燥にうってつけの場所というわけです。洗面所に洗濯機を設置しているご家庭も多いと思うので、ここに突っ張り棒などを使って洗濯物を干すスペースを作れば、動線が短くなって作業もラクになりますよ。『コンパクトクール』は置き場所を選ばないコンパクトサイズなので、狭い洗面所で使ってもジャマになりません」

シャープ独自の空気清浄技術『プラズマクラスター7000』搭載で、消臭、除菌効果も抜群。

「洗いづらい制服やスーツなどの衣類やカーテン、クッションなどのケアにも役立ちます」

「プラズマクラスター」が部屋干しのニオイを消臭しながら乾燥。「自動運転モード」に設定すれば、センサーが衣類の乾燥状態を見極めて自動で乾燥運転を終了する。
部屋を除湿しながら、「プラズマクラスター」が付着カビ菌の増殖を抑制する働きも。
冷風モードを使用すれば、前方に室温差約10℃の冷風を送風できる(室温27℃、湿度60%時)。背面からは温風が出るため、閉め切った場所や部屋全体の冷房には適さないが、暑いキッチンでの調理時や、お風呂上がりのクールダウンにはぴったり。

「プラズマクラスター冷風・衣類乾燥除湿機」CM-S100-W

本体サイズ:幅315×奥行235×高さ575mm 質量:約12.5kg
1日の除湿能力目安(50Hz・60Hz):9ℓ・10ℓ
乾燥容量目安:約4.5kg(約3人分)
衣類乾燥時間(約2kgの場合):強/約120分
排水タンク容量:約2.5ℓ

5万590円(編集部調べ)

シャープお客様ご相談窓口 ☎︎0120-078-178
https://jp.sharp/joshitsu/products/cms100/

パナソニック「ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機」

パナソニックのこちらの衣類乾燥除湿機は、一般的な除湿機とは異なる高さを抑えた横長のデザインが大きな特徴。神原さんいわく、この形状に洗濯物を効率よく乾かす秘密があるのだそう。

「この背の低さゆえの利点は、吊るした洗濯物の真下に置けるということ。水分は重力で下に移動するため、下から風を当てるとより効率的に洗濯物を乾かすことができるんです。また一般的な衣類乾燥除湿機の場合、背が高く、風がななめ上に吹き出すため、乾いた風を洗濯物に当てようとすると1.5mほど離れた場所に設置する必要があります。しかしこちらは真下に置けるので、洗濯物が省スペースで乾かせるといううれしいポイントも。コンパクトな分、1回に乾かせる洗濯物の目安は2.5人分程度と少なめですが、単身、または2人暮らしの家庭には十分。扱いもよく、使いやすいと思いますよ」

パナソニックならではの「ナノイーX」も搭載されており、スピード脱臭と除菌効果で、気になる部屋干し臭などのニオイをダブルで抑制。部屋干し臭を抑える脱臭スピードは、なんと従来の約4倍。寝具や洗濯しづらい衣類のケアにも◎。

※1 約6畳空間での約7時間後の効果
※2 ナノイーX(48兆):3分で臭気強度1.0低減と、ナノイーX(4.8兆):12分で臭気強度1.0低減との比較(パナソニック調べ)

洗濯物の真下に収まる、高さ33.5cmのコンパクトサイズ。乾燥完了を見極めて、自動で運転を停止する「カラッとセンサー」、衣類乾燥後、自動で部屋を除湿して衣類への湿気戻りと部屋の湿度上昇を抑える「カラッとキープモード」を搭載。

「ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機」F-YHX90B

本体サイズ:幅470×奥行250×高さ335mm 質量:10.5kg
1日の最大除湿能力目安(50Hz・60Hz):7.8ℓ・8.5ℓ
乾燥容量目安:約3.75kg(約2.5人分)
衣類乾燥時間(約2kgの場合):速乾/約97分
排水タンク容量:約2.4ℓ

6万390円(編集部調べ)

パナソニック 空質・電池・暖房ご相談窓口 ☎︎0120-878-698
https://panasonic.jp/joshitsu/products/F-YHX90B.html


監修者
家電ライフスタイルプロデューサー 神原サリー

かみはら・さりー⚫︎年間1000点以上の家電をチェックし、その魅力を伝える家電のプロ。さまざまな商品を実際に使用したうえで発信する消費者目線の言葉は、家電への愛にあふれ、説得力バツグン。また、「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」姿勢に、メーカーの開発者やマーケティング担当者からの信頼も厚い。
【X(旧Twitter)】@KamiharaSally 【YouTube】@tenyencoin

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