川内優輝選手も出場、ランナー998人疾走 パワーの源は「町民のおもてなし」 隠岐の島ウルトラマラソン 島根県

フェリーの汽笛を合図に走り出す男女100㌔の部のランナーたち=島根県隠岐の島町中町、西郷港フェリーターミナル前

 第17回隠岐の島ウルトラマラソンが16日、島根県隠岐の島町内であった。全国から集まったランナー998人が、暑さと勾配のある厳しいコースを町民の厚いもてなしや声援を受けながら走り抜けた。

 男女100キロの部には436人が参加し、午前5時に西郷港フェリーターミナル前からフェリーの汽笛とともにスタートした。早朝から布施、中村の両地区の沿道では、住民がダンスと隠岐民謡を披露して選手たちを激励した。

 気温が25度を超えた午前11時半、562人が参加した男女50キロの部が、同町郡の水若酢神社からスタート。2.5キロおきに給水所が設けられ、住民ボランティアや中学生たちが飲料や食料を差し出し、希望するランナーに水をかけた。

 高温に加え、にわか雨による湿度の上昇がランナーたちの体力を奪ったが、しそジュース、甘酒などを出す住民が自主的に設けた給水所や、熱心な応援で選手たちは元気づけられた。

 男子100キロは広島市の大学職員相川裕一さん(27)=島根大出身=が2連覇し、女子は千葉県浦安市の篠﨑理紗さん(32)が5連覇した。男子50キロは松山市の野中健史さん(30)が3連覇し、女子は岡山市の森岡未来さん(31)が初優勝した。

 招待選手で、脚の付け根を故障中の男子マラソン川内優輝選手(37)=あいおいニッセイ同和損保=は男女50キロの部を最後尾から走り、順位は付かないが実質3位でゴールした。

© 山陰中央新報社