岡崎慎司、英国で学んだ指導者への道の苦労「特に感覚で生きてきた人間」「またスタートかな」

引退会見で指導者資格の取得について語った岡崎慎司【写真:Getty Images】

岡崎は指導者ライセンス取得のため10日間の講習を受けた

今季限りで現役を引退したベルギー1部シント=トロイデンFW岡崎慎司が6月17日、都内で引退会見を行った。現在はイングランドでFAライセンス(指導者ライセンス)取得へ動いているというが、受講して実感した難しさも語ってくれている。

Jリーグの清水エスパルスから世界へと羽ばたいた岡崎。シュツットガルト、マインツ(ともにドイツ)と経験し、イングランド1部レスター・シティでは2015-16シーズンにプレミア優勝を経験した。その後はマラガ、ウエスカ、カルタヘナ(それぞれスペイン)、シント=トロイデンと欧州クラブを渡り歩いた岡崎。2023-24シーズンをもって現役を引退した。

岡崎は「この会見の前に10日間ほど、イングランドで講習を受けていて、そこで大きな壁にぶつかっています。そこはスタートしている」と、指導者への道を歩み始めていると話す。

「セカンドキャリアでいうと、バサダマインツが(ドイツ)6部に所属している。そこで自分がトップチームの監督をやることが決まっている。すぐにでも、監督の経験ができるのは、この仲間であったり、パートナー、バサダマインツを一緒に作った滝川第二高の先輩(のおかげ)。一緒にやっていこうと考えている。具体的にそこで始めるのが、自分のメインのセカンドキャリアですね」

まずは今後のビジョンを明かした岡崎だが、イングランドの講習の苦労についても明かす。「UEFA Bを今、時間をかけて取るコース(を受けている)。選手ではなく、指導者でとなると2つの難しさを感じながら、その10日間でも収穫(があり)、選手と指導者は考え方も違う」と語る。

「(僕は)選手としては、特に感覚で生きてきた人間なので。指導者としてはそれを1から説明できないといけなかったり……。でもそれも面白い。サッカー選手は引退に向かっていく時、省いていくことが多い。できること、できないことを省き、スペシャルに特化することをしていたのですが、サッカー選手として始めた時のように今は色々ものを吸収する。そういうことが始まるので、その意味ではワクワクしていますし、反骨精神という意味では、壁にぶつかったこともまたスタートかなと思います。ただ、しんどい10日間でしたね」

新たな道への苦労も明かしたが、持ち前の“反骨精神”でさらなる飛躍を目指す。シント=トロイデンのアンバサダー就任も決定したなか、サッカー界の発展へ全力を尽くす“第2の岡崎”が楽しみだ。(FOOTBALL ZONE編集部)

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