過去の災害の教訓を生かして…足利市職員が避難所開設・設営訓練

とちぎテレビ

足利市では17日、市役所の職員による災害が起きた際の避難所の開設と運営の訓練が行われました。過去にあった災害の教訓が生かされています。

足利市には、主に夜や休日に災害が発生した場合、市役所の職員が避難所を速やかに開設、運営するための「緊急地区隊」を2020年7月に37の地区すべてに組織しました。

発足のきっかけは前の年(2019年)に起きた台風19号・東日本台風です。当時、避難所から遠く離れた職員がカギの管理をしていて避難所の開設がスムーズにできなかったケースがありました。そのため「緊急地区隊」は可能な限り避難所の近くに住む職員を6人単位で選任し、すばやい避難所の開設を目指しています。

訓練は毎年、梅雨や台風シーズン前に行っていて、今回は74人が参加し4つの班に分かれて、避難者の受付や病気・けがをした人の対応方法などを確認しました。

この組織ができて7か月後の2021年2月には、市内の両崖山を中心として大規模な山林火災が起きました。その時に避難所開設、運営にあたった職員も今回の訓練に参加していました。

普段は別々の業務に携わる職員も、訓練では連携の確認を密に行っていました。足利市は今後もいざという時のために初動体制の確認をしていきたいとしています。

© 株式会社とちぎテレビ