NATO、核兵器配備を協議 事務総長「透明性を抑止力に」

[ロンドン 17日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は17日、ロシアや中国からの脅威の高まりを踏まえ、核兵器を保管庫から出して配備する方向で協議していると、英紙テレグラフに語った。

核兵器に関する透明性を抑止力として利用するために、加盟国間で協議が行われていると説明。「どれだけの核弾頭を配備し、どれを保管すべきかといった運用上の詳細には立ち入らないが、こうした問題について協議する必要がある。実際に現在、協議を行っている」と述べた。

その上で「透明性を高めることで、われわれが核同盟であるという直接的なメッセージを伝えることができる」とした。

「NATOの目標は核兵器のない世界だが、核兵器が存在する限り、われわれは核同盟であり続ける。ロシアや中国、北朝鮮が核兵器を持つ一方、NATOは持たないという世界は、より危険だ」と述べた。

NATOが兵器について公言することは極めてまれ。米国は欧州の数カ所に核爆弾を配備しているとされる。

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