震災を後世に「大槌伝承の館」22日開館 住民が主体、民間運営

22日の開館に向け準備を進めている「大槌伝承の館」。倉堀康代表(左)は「『見て終わり』ではなく、次への備えも大切にしたい」と語る

 住民らが主体となって東日本大震災などの災害を後世に伝え、今後の備えにつなげる「大槌伝承の館」は22日、町内に開館する。震災遺族や研究者らによる任意団体「大槌語り継ぐ会」(倉堀康代表)が運営、被害写真や津波マップを展示するほか、住民の憩いの場を目指す。町によると、同町で民間の伝承施設が設立されるのは初めて。

 上町のフラダンス練習場約54平方メートルを改修。住民が撮影した震災前の街並みや復興過程をたどる写真、非常持ち出し品リストなどを展示し、災害検証の研究にもつなげる。

 不定休で展示の閲覧は当面予約制。23日は倉堀代表の講話や災害時の避難を想定した図上訓練を行う予定。問い合わせは倉堀代表(090.5591.5776)か麦倉名誉教授(090.6713.5858)へ。

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