G7首脳声明は「傲慢と偏見」 中国外交部が非難

G7首脳声明は「傲慢と偏見」 中国外交部が非難

17日、記者会見に臨む中国外交部の林剣報道官。(北京=新華社配信)

 【新華社北京6月17日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は17日の記者会見で、イタリアで15日に閉幕した7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳声明が中国に関する議題を再び取り上げ、中国を中傷、攻撃したと非難した。声明は事実に基づかず、法的根拠に欠き、道義のかけらもない陳腐な論調であり、傲慢と偏見、うそに満ちていると述べ、次のように表明した。

 G7は国際社会を代表できない。7カ国は世界の人口のわずか10%を占めるだけで、世界経済に占める割合も年々低下している。世界の経済成長率への貢献率は中国に及ばず、購買力平価で見た経済総量も(主要新興国で構成する)BRICSに抜かれている。現在のG7は「世界の経済環境の協調と安定を図る」という初心を離れ、米国と西側の覇権を守る政治的道具となり、「内輪の取り決め」を国連憲章の趣旨原則と国際法に優先させ、世界を代表する立場と国際的信用力を失っている。

 G7は平和的発展という時代の流れに背き、世界の平和を守ると言いながらイデオロギーと価値観で線引きしている。「民主主義による権威主義への対抗」という偽の物語を大々的に宣伝し、「小さなグループ」で陣営対抗をあおっている。地域の衝突の中で火に油を注ぎ、責任を転嫁し、軍艦や軍用機をアジア太平洋地域に派遣して緊張局面を作り出し、台湾を武装して台湾海峡の平和と安定を脅かしている。国際秩序を乱し、平和と安全を脅かすこれらの誤った行為は、ますます多くの国際正義勢力から軽蔑されている。

 G7は協力とウィンウィンという正しい道から外れている。米国は近年、国家安全保障の概念を繰り返し拡大解釈し、輸出規制措置を乱用し、一方的制裁を行い、中国企業をこれまで以上に抑圧している。同盟国にも自らの誤った行為の踏襲を求め、市場経済と公正競争の原則に著しく背き、国際経済・貿易秩序を破壊している。

 G7が喧伝(けんでん)するいわゆる「中国の過剰生産能力」は、客観的事実と経済法則に完全に反した保護主義のための口実であり、世界のグリーン・低炭素転換と気候変動対応協力に向けた世界の努力も損なっている。

 G7は経済・貿易関係を政治化、武器化する真の脅迫者であり、グローバル化時代に各国の利益が深く融合する大勢に背いている。最後は自業自得に終わるほかない。

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