盗まれた「ロマンの碑」復元見学を 7月、陶房など巡る会参加者募る 芳賀町がCF促進へ企画

復元に向け原型の制作が進む新たなロマンの碑(手前)

 【芳賀】盗難被害に遭った東高橋の「ロマンの碑」の復元プロジェクトを進める町は7月13日、制作を担当している陶壁作家藤原郁三(ふじわらいくぞう)さん(77)=益子町芦沼=の陶房などを巡る見学会を開く。復元の費用のクラウドファンディング(CF)を活性化させる企画で、21日まで町内外から参加者を募集している。

 道の駅はがを出発し、藤原さんの陶房で復元の制作途中の作品を見たり、工程の説明や創作に込める思いを聞いたりする。見学会の段階では、復元の碑の原型が出来上がっている見込みで、焼きの作業に入る前の窯も見学できる。

 その後、1976年にロマンの碑を造ったハンガリー出身の彫刻家、故ワグナー・ナンドールさんが拠点としていた、益子町益子のアートギャラリーも見学する。藤原さんはワグナーさんと40年以上にわたり親交があった。これまで県内外の学校や公共施設、企業などで数多くの陶壁作品やモニュメントを手がけてきたことでも知られている。

 町商工観光課の担当者は「制作過程を見て作家の思いに触れられる貴重な機会。ぜひ碑の復元に関心を寄せてほしい」と呼びかける。

 見学会は午前9時~午後1時で定員30人。参加は無料だが、事前にCFに協力していることが条件。寄付額はいくらでもよい。(問)同課028.677.6018。

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