中国の5月の国民経済、回復・上向き基調を継続

中国の5月の国民経済、回復・上向き基調を継続

山西構造転換総合改革モデル区にある太原重型機械集団新エネルギー産業園区で風力発電設備を生産する従業員。(5月30日撮影、太原=新華社記者/楊晨光)

 【新華社北京6月18日】中国国家統計局が17日に発表したデータによると、中国経済は5月も回復・上向き基調を継続した。生産は安定的に伸び、需要が引き続き回復するとともに、雇用と物価は全体的に安定し、国際収支も均衡を保った。経済の構造転換・高度化は進み、経済運営は総じて安定した。

 工業生産は高めの伸びを示し、サービス業は引き続き回復した。5月の一定規模(主要事業の年間売上高2千万元、1元=約22円)以上の工業企業の増加値(付加価値額)は前年同月比5.6%増(前月比0.3%増)となった。設備製造業の増加値は7.5%増、ハイテク製造業は10.0%増となり、工業企業全体の伸び率を1.9ポイント、4.4ポイントそれぞれ上回り、良好な成長傾向を示した。サービス業生産指数は4.8%増となり、前月より1.3ポイント加速した。

中国の5月の国民経済、回復・上向き基調を継続

就職説明会で採用担当者と話す求職者。(4月9日撮影、ハルビン=新華社記者/張濤)

 市場販売の伸び率は上昇し、固定資産投資の規模は拡大した。5月の社会消費財小売総額は3.7%増(同0.5%増)の3兆9211億元となり、前月より1.4ポイント拡大した。1~5月の全国の固定資産投資(農家を除く)は前年同期比4.0%増の18兆8006億元で、不動産開発投資を除く伸び率は8.6%となった。

 モノの貿易は急増し、貿易構造は引き続き改善した。5月の貿易額は8.6%増の3兆7077億元だった。

 雇用は全体的に安定し、消費者物価指数(CPI)は穏やかに推移した。都市部の調査失業率の平均値は、1~5月が・3ポイント低下の5.1%、5月が5.0%で前年同月比0.2ポイント低下、前月と横ばいだった。5月のCPIは0.3%上昇(同0.1%低下)し、上昇幅が前月と横ばいになった。

 同局の劉愛華(りゅう・あいか)報道官は、国務院新聞(報道)弁公室が同日開いた記者会見で、「総じて見ると、5月の経済運営は全体的に落ち着き、主な指標はやや上昇し、新たな推進エネルギーも高めの成長を示した。ただ、外部環境は複雑で厳しく、国内の有効な需要が依然として不足する中で、経済の回復・上向き傾向を継続するには、多くの課題に直面している」と説明。次のステップとして、確定したマクロ政策の着実な施行に力を尽くし、経済の回復・上向き基調を強め、経済の質の効果的な向上と量の合理的な成長を推進していく必要があると指摘した。

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