「ブルー きみは大丈夫」大切な思い出を蘇らせてくれる…大人にこそ見てもらいたい作品

「ブルー きみは大丈夫」(2024 Paramount Pictures.All Rights Reserved)

【有村昆のニュースシネマパラダイス】
どうも! 有村昆です。東京ディズニーシーに新エリア「ファンタジースプリングス」が6日にオープンしましたね! 「ピーター・パン」、「塔の上のラプンツェル」、「アナと雪の女王」と、大人気の3作品をテーマとしたエリアとなっています。本当に僕も早く行ってみたいです!

ディズニーランドのような、全世代が楽しめる作品として今週は14日に公開されたばかりのファンタジー映画「ブルー きみは大丈夫」を紹介します。

皆さんは小さいころ、架空の友達やキャラクターを想像して遊んでいたことはありますか? 僕なんかはキン肉マン消しゴムを使って、空想の敵と戦って遊んでいました。女の子なら、おままごとの相手を空想して遊んでいたりしたのではないでしょうか。今作は、誰もが小さいころは一緒に遊んでいた空想上の友達、イマジナリー・フレンドがもし実在したら、というお話です。

主人公は12歳の少女ビー。早くにお母さんを病気で亡くしてしまった彼女は、ある日突然誰かのイマジナリー・フレンド、ブルーに出会います。友達に忘れられ、消えかけているブルーを助けるため、2人はブルーを作り出した子供を探しに向かうのです。

この作品のアイデアは、ジョン・クラシンスキー監督が自分の子供の想像力、空想力に感心したことから生まれているんですよ。子供の遊びを見て、子供のイメージに無限大の可能性を感じるとともに、同じように自分も子供のころは想像遊びをしていたと思い出したんですよね。

でもそれは一方で、その楽しい記憶を無意識に忘れていたということでもあります。だからこそ、僕は大人にこの映画を見てほしい。僕も子供に対して「はいはい、遊ぶ時間終わりね。お風呂入ってね」と、つい空想遊びを軽んじてしまうのですが、子供たちにとってこういう遊びは本当にかけがえのない時間なんですよね。大人にとってはささいな遊びのようでも、子供にとってはずっと心に残り続ける大切な思い出になるんです。

ディズニーランドは映画の世界が具現化したものであり、誰もが童心に戻ることのできる場所ですよね。さらに僕がステキだと思うのは、あの時親と来た、この時友達と来た、と訪れるたびに過去の思い出を再確認させてくれる場所だということです。今作もきっと、あなたの大切な思い出を心の奥から引っ張り出してくれます。梅雨時は映画館で今作を見て、温かい心のシャワーを浴びてほしいです。

© 株式会社東京スポーツ新聞社