国際収支巡る懇談会、近く報告書公表 「来週以降に」と神田財務官

Takaya Yamaguchi

[東京 18日 ロイター] - 神田真人財務官は18日、赤字続きの貿易収支やデジタル赤字を抱える国際収支の課題を洗い出す私的懇談会の報告書を来週にも取りまとめる考えを示した。同日開いた会合後、財務省内で記者団に語った。

国際収支を通じた日本経済の課題では、輸出産業の国際競争力の低下やデジタル赤字か拡大、鉱物性燃料の輸入依存などが指摘される。対内直接投資も低迷し、成長分野への労働移動の円滑化やリスキリング(学び直し)など生産性を向上させる取り組みが欠かせない。

神田財務官は「国際収支の状況を通じて日本経済が抱える非常に深刻な課題について危機感が共有された一方で、しっかり改革すれば明るい将来も可能との前向きな議論も多かった」と会合後、記者団に語った。

これまでの議論を整理し、近く文書をまとめる考えも示した。

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