「マドリーの選手や本拠地をテロの標的にしていた」イスラム過激派組織が解体に。スペインで9人が逮捕と現地報道

スペインのデジタル紙『エル・コンフィデンシャル』は6月17日、レアル・マドリーを攻撃の標的にしていたイスラム過激派組織が、民間警備隊などによって解体されたと報じた。

「イスラム財団」と名乗るこの組織は、ネットワーク上であるポスターを拡散。その内容は、手前にいる人物がマドリーのバスに照準を合わせ、銃を発砲しているというものだ。

そしてポスターには「親愛なる兄弟よ。選手の近くで待機しろ。彼ら(マドリー)のファンもターゲットだ」というメッセージが書かれている。

【画像】過激派組織がマドリーへの攻撃を呼び掛けたポスター

さらに別のポスターでは、マドリーの本拠地であるサンティアゴ・ベルナベウを指し、「アル・アンダルスの親愛なる兄弟よ。大きな標的が待っている。群衆を突破し、即席の爆弾やおとりを使って警備の注意をそらし、決意をもってターゲットに向かうのだ」と呼びかけていたという。

民間警備隊の諜報部隊は、ユーロポールやFBIと協力し、サンティアゴ・ベルナベウへの攻撃を計画していた組織を解体することに成功。記事によると、この作戦によりスペインではサルト(ジローナ)、アルヘシラス(カディス)、アンタ(アルメリア)、テネリフェ島で計9人が逮捕されたと報じている。

欧州において、サッカーは同じ時間帯・場所に最も多くの人が集まるイベントのため、テロの標的になりやすい。今回は選手や関係者に危険が及ぶことなく、まずは一安心と言うべきだろう。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

© 日本スポーツ企画出版社