【ガーデニング】初夏をカラフルに彩る丈夫な多年草10選 植えっぱなしで毎年楽しめる

初夏の多年草は魅力的な種類が豊富です。植えておけば来年も咲いてくれるのが嬉しいですね。ビニールポットなどで販売されている苗なら、ほぼいつでも植えつけできるというのもいいところ。うっとうしい梅雨の晴れ間を見計らって、ガーデニングを楽しみましょう!

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植えつけは今! 本格的な暑さの前に

多年草(宿根草)とは、一度植えたら何年も毎年咲いてくれる植物。ヒマワリやアサガオのように、タネから育って花が咲いて一年で枯れる一年草に比べて、手間なく楽しめます。ナチュラルな雰囲気の花が多いのも人気の理由です。

多年草の植えつけはおもに春と秋が適期ですが、ビニールポットなどで販売されている苗なら、ほぼいつでも植えつけできます。ただし、真夏の厳しい暑さでは苗が傷みがちなので、本格的な暑さの前に植えて根を張らせ、元気に夏を乗り越えられるようにしましょう。

初夏をカラフルに彩る丈夫な多年草10選

輝くばかりの花をたくさん咲かせる【ルドベキア・トリロバ‘タカオ′】

開花期:6~10月
草丈:80~100㎝

黒い花芯(筒状花)を黄色の花弁(舌状花)が囲む花は小ぶりですが、次々に晩秋まで咲き続けます。茎が自然に分かれて育つので、好みのサイズで切り戻すとよいでしょう。ルドベキアにはヒルタという一年草の種類もありますから、間違えないように確認してください。

ハーブでもおなじみ、かがり火みたいな花【モナルダ】

開花期:6~9月
草丈:50~100㎝

花や茎葉全体に爽やかな香りがあり、ベルガモットとも呼ばれてハーブティーで楽しめます。ピンクや赤、紫などの花はかがり火みたいな形が魅力的。暑さ寒さに強い多年草で、冬は地上部が枯れて春にまた芽が出ます。花後に残る丸いシードヘッドもかわいらしい。

どこか懐かしい雰囲気が愛される【シャスタデージー】

開花期:5~7月
草丈:40~80㎝

マーガレットの花が終わったころに咲き出す、よく似た花。懐かしい雰囲気があるのは、日本原産のハマギクから改良されたからでしょうか。暑さはやや苦手ですが、寒さには強く常緑です。大株に育つと多くの花を咲かせて、梅雨空のもとで爽やかな景色が楽しめます。

大株に育ち、縦の草姿がアクセントに【サルビア・ネモローサ】

開花期:5~6月
草丈:30~60㎝

とても丈夫なサルビアの仲間で、ピンクや濃い青紫色の小花を穂状に咲かせます。シュッとした花穂の縦のラインは、庭やベランダのアクセントになって重宝。花が終わっても萼が残り、長く楽しめます。暑さ寒さに強く、2年目以降は年々大株に育って見事です。

鮮やかな花色で初夏~夏の庭の主役【エキナセア】

開花期:6~8月
草丈:30~120㎝

ピンクや黄色、オレンジやグリーンなど、鮮やかな花色、大きめの花が目立ちます。以前は高温多湿を苦手にしましたが、近年は日本の夏にも強い品種が登場して人気です。咲き進むと花弁(舌状花)が下がり、散ったあとに残る花芯(筒状花)はドライフラワーに。

カラーリーフとしても大人気!【ペンステモン‘ハスカーレッド’】

開花期:5~7月
草丈:60~100㎝

ブロンズ色に見える濃い赤紫色の茎葉が特徴的で、ペールピンクの花と引き立て合います。美しい茎葉は花が咲く前も目立ち、カラーリーフとして利用できます。なかでも紫やピンクの花と好相性。花後はやや緑色を帯びる葉は、寒さとともにまたブロンズ色に戻ります。

アリウムの足元を隠すペンステモンの銅葉

足元で群れ咲く繊細な初夏の花【フウロソウ(ゲラニウム)】

開花期:5~7月
草丈:20~60㎝

日本の野山にもハクサンフウロなどが自生しますが、高温多湿が苦手で山野草として栽培されます。一般的には北米など原産の園芸品種が流通。軽やかな雰囲気の葉群にパッチリ開く花が愛らしいものです。明るい紫色や青紫、ピンクや白などの花色があります。

紅白の小花をつけた花穂が多数【チェリーセージ‘ホットリップス’】

開花期:5~11月
草丈:60~120㎝

サルビアの仲間ですが、愛らしい姿からチェリーセージの名で親しまれています。なかで紅白の花をつける品種‘ホットリップス’が人気。気温によって白と赤の花色が変化するのも楽しめます。花が終わったら花穂を切り戻すと、次々に新たな花穂が上がって長く咲きます。

木陰を明るくする白花の群生【アネモネ・カナデンシス】

開花期:5~7月
草丈:30~50㎝

春に咲くアネモネの仲間ですが、球根ではなく地下茎でふえて群生します。深い切れ込みのある葉群も美しく、初夏に咲く白花が爽やかです。暖地では日陰気味の場所が向いて、木陰などの薄暗がりを明るくします。寒さに強く、寒冷地なら日なたでも大きな群落に。

ユニークな花はドライでも人気【エリンジウム】

開花期:6~8月
草丈:30~150㎝

小花がマツボックリのように集まり、とげのある苞が周囲を囲んでユニークな姿。メタリックな光沢もあいまって、クールな雰囲気が視線を引きつけます。花が終わっても変わらない姿で長く楽しめ、ドライフラワーとしても人気です。暖地では一、二年草扱いに。

多年草にも長く楽しむコツがある!

多年草(宿根草)は一度植えれば、植えたままで何年も楽しめる植物です。だからといって、放っておいてよいわけではなく、簡単なお手入れが必要です。

鉢植えでは用土が乾いたらたっぷり水やりを! 2~3年ごとに植え替えが必要です。庭植えでも、株が混みあってくると花数が減ってしまうので、株分けをすることで長く楽しめます。また、鉢植えでも庭植えでも夏は枝葉をすかして、風通しよくしましょう。

夏の暑さや冬の寒さで地上部が枯れるものもありますが、秋や春にはまた芽吹いて生育を始めることが多いので、諦めてしまわずに次のシーズンまでようすを見ましょう。
さまざまな多年草を組み合わせてナチュラルな野原のような庭にするのもすてきです。

※2023年6月21日に配信した記事を再編集しています。


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