北方領土の元島民らが船の上から先祖を供養する「洋上慰霊」について、道はことし、新たなコースを加えあわせて7回実施すると発表しました。
ロシアのウクライナ侵攻の影響で北方領土での墓参の再開が見通せない中、道などは2年前から洋上慰霊を実施しています。元島民らが参加し、日ロ中間ラインの手前の船上で北方四島に眠る先祖を供養します。
道によると、ことしは8月20日から9月21日にかけて7回実施する計画です。根室港を発着し、国後島南部と歯舞群島方面への日帰りをそれぞれ3回行うほか、知床岬沖から国後島北部を望む新たなコースを設け、1泊2日の日程で実施します。
鈴木知事は先日の会見で「墓参の再開が第一という考えに変わりはないが、せめて島の近くで慰霊したいという元島民の思いをかなえるため、苦渋の選択として実施する」と述べ、3年連続で洋上慰霊を行うことを表明していました。