J1アビスパ福岡・ウェリントンがダービーで雪辱 長谷部監督が36歳ブラジル人FWを先発に起用したワケ

後半、ヘディングでゴールを決める福岡・ウェリントン(撮影・軸丸雅訓)

J1アビスパ福岡のウェリントン(36)が16日の鳥栖戦で先発出場し、1得点をマークした。九州ダービーの得点は2016年のアウェー鳥栖戦以来。2―0の快勝に貢献したブラジル人FWは「2016年のダービーはゴールを決めたけど、勝つことができなかった。今日、こうやって決めれて勝つことができたのは特別な気持ちです」と感慨を込めた。

15年に新加入したウェリントンでJ1昇格を果たして迎えた16年のJ1開幕戦。当時J1昇格5年目の鳥栖に力を見せつけられた。一矢報いたのがウェリントンのゴールだった。

福岡復帰1年目の昨季のダービーはホームで後半から途中出場したがノーゴール。アウェーではベンチ入りしたが出番がなかった。

ゴールへの意欲を燃やして臨んだ今季最初の九州ダービーは先発のピッチに立った。チームトップ6得点のシャハブ・ザヘディの2試合出場停止が明けた試合でウェリントンを先発に抜てきした長谷部監督は「他にもFWの選手はたくさんいますけど、彼らの調子が悪いわけではない。このチームが勝つために、必要なスタメン出場というふうに考えていただければ」と信頼の言葉を口にした。

その期待に応えて守備でも貢献。後半20分に小田逸稀のクロスを頭で合わせたウェリントンは「自分の強さであるヘディングで決めれたのは良かった。逸稀と(練習で)いつもどういうタイミングで(クロスを上げる)という話をしている。日ごろのコミュニケーションが結果につながった」と喜んだ。

得点シーンだけではなく、この試合ではクロスからヘッドの得意な形で相手ゴールを脅かせた。「そこ(ゴールできるところ)に入っていけたし、ボールがそこにきた」と長谷部監督は好調なブラジル人FWを評価。ただ、「(試合後の)ロッカーでも伝えましたけど、あと2点ぐらい取れたんじゃないかと思います」とさらなる活躍を望んだ。(向吉三郎)

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