大谷翔平も届かない…ジャッジ異次元の「210」 米唖然、62HRを超える“真の価値”

ヤンキースのアーロン・ジャッジ【写真:ロイター】

ジャッジは直近50試合で打率.360、23HR、OPS1.334…年間のOPS+は断トツの210

ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手は、ここまでメジャートップの26本塁打を放つなど絶好調だ。スロースタートだったが、今季OPS+は断トツの210を記録。直近50試合では打率、出塁率、長打率、OPS、本塁打、長打、WARでメジャートップに立つ。米メディア「CBSスポーツ」は「この世の者とは思えない」などと称賛している。

OPS+とはリーグ平均を100として傑出度を測る指標で、平均に対する得点力の大きさを表す。ジャッジは210で、2位はフアン・ソト外野手(ヤンキース)の189、ナ・リーグ1位の20本塁打を放っているマルセル・オズナ外野手(ブレーブス)が178で、同19本塁打の大谷翔平投手(ドジャース)は174。ジャッジがいかに抜きんでているか分かる。

今季はスロースタートだった。4月22日(同23日)時点で打率.174、出塁率.308、長打率.337にまで沈んだ。ところが、以降の50試合で打率.360、出塁率.480、長打率.854、OPS1.334、17二塁打、23本塁打を記録している。この期間の成績は、62本塁打を放った2022年をも上回り、キャリアベストだ。「まさに、球界、史上最高のパワーヒッターの1人である」と絶賛している。

21世紀で、50試合のスパンで長打率.850以上を記録したのはジャッジ以外に5選手8例、OPS1.300を記録した選手は10選手16例しかないという。その1人が大谷で、2023年5月30日~7月29日に長打率.891、2023年6月6日~8月4日にOPS1.359をマークした。こうした記録をマークできるのは「絶頂期の真のエリート打者だけだ。マイク・トラウトやアルバート・プホルス、ミゲル・カブレラも達成してない。ジャッジはそれをやっている。とても稀有な存在だ」とも述べている。

チーム74試合で26発は年間57HRペース、2022年は74試合時点で28発

ここまでチーム74試合で26本塁打を放ったジャッジ。シーズン57本塁打ペースになる。2022年の62本塁打には及ばないが、この年のジャッジは74試合時点で28本塁打だった。今後の結果次第では「2022年を上回り、自身の1シーズン本塁打最多記録を更新する可能性も出てくるだろう。今季のスタートがスローだったのに、2022年のペースに近いという事実だけでも、本当に驚くべきことだ」としている。

また、長打数は49で、年間107ペース。ベーブ・ルースの119本(1921年)、ルー・ゲーリッグの117本(1927年)に次ぎ、バリー・ボンズ(2001年)に並んで歴代3位の記録となる。100長打には、残り88試合で51本が必要だが「達成可能である」と占っている。

ジャッジにとって問題なのは「今後、勝負してもらえなくなること」。四球数が増えると予想しているが、32歳の怪物打者は果たしてどんな成績を残すだろうか。(Full-Count編集部)

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